アルコール


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アルコール

(あるこーる)

alcohol. ヒドロキシル-OHをもつ有機化合物。 エーテルとは異性体の関係にある。

酒に含まれるアルコールはエタノールを参照。

-OHの個数による分類

-OHと結合した炭素原子に他の炭素原子が何個結合しているかによる分類

結合炭素数酸化した場合
第一級アルコール1個アルデヒドカルボン酸
第二級アルコール2個ケトン
第三級アルコール3個反応しない

種類

メタノールmethyl alcohol
エタノールethyl alcohol
プロパノール
ブタノール(ブチルアルコール)
ペンタノール
ヘキサノール
エチレングリコール
グリセリン glycerin

(あくろれいん)

2-プロペナール、アクリルアルデヒドとも。 鎖式不飽和アルデヒドのひとつ。

無色の液体で強い刺激臭がある。 重合しやすくプラスチック状に固化する。

酸化するとアクリル酸となる。

アリルアルコールが酸化するとアクロレインになる。

メチオニンの製造原料。

(あせとあるでひど)

CH3CHO. 刺激臭のある無色の液体によく溶ける。 エタノール酸化によりできる。 エタノールを摂取すると体内(肝臓)でアセトアルデヒドになる。

酢酸の原料として使われる。

工業的にはヘキスト-ワッカー法によりつくられる。 塩化パラジウム触媒としてエチレンを直接酸化する。

従来は水銀を触媒とし、希硫酸の中でアセチレンを付加させて 製造していた。 この際の排水に含まれていたメチル水銀が水俣病の原因となった。

(あるこきしど)

アルコラートとも。 アルコールのヒドロキシ水素を金属で置換した化合物。

(あるこーるちゅうどく)

アルコールの多量摂取による中毒症状。 血中濃度が中毒レベルになると延髄中枢が鎮静化、意識障害、呼吸停止等の症状が出る。

急性
一時的に多量に摂取する事により生じる。

慢性
多量のアルコールを継続的に摂取する事により生じる。 肝臓障害、栄養不足、神経系の異常等。

エタノール分解時に発生するアセトアルデヒドは肝臓にとって有毒で 持続的に摂取するとアルコール肝炎となり、悪化すると肝硬変になる。

エタノールを長期過剰摂取すると耐性ができるため、今までの量では満足できなくなり、 飲酒量が増える。

(あるこきしど)

アルコラートとも。 アルコールのヒドロキシの水素を金属で置換した化合物。

アルカリ金属をアルコールに溶かすと水素を発生してアルコキシドを生成する。

(あるでひど)

分子内にアルデヒド基(-CHO)をもつ化合物の総称。 酸化するとカルボン酸になる。還元性が強い。

不飽和アルデヒド
炭素-炭素不飽和結合(芳香環は除く)をもつアルデヒド類。

(あるどーる)

ヒドロキシアルデヒドの一つ。 アルコールアルデヒドの両方の性質を兼ね備える。 無色で粘り気のある液体。

85度で脱水反応をおこしてクロトンアルデヒドになる。

(えたのーる)

エチルアルコール、酒精。無色透明で芳香臭と独特の味がある液体。 、有機溶剤によく溶ける。

空気中でよく燃える。また溶媒燃料等にも使われる。 酸化するとアセトアルデヒドになる。

飲料用は、糖を含む原料をアルコール発酵させて作られる。 工業的にはエチレンリン酸触媒で水蒸気を付加させる方法によりつくられる。

毒性はないが麻酔性がある。 体内に入ると胃、小腸で吸収され、アセトアルデヒドを経て最終的に二酸化炭素になる。

中枢神経系のγ-アミノ酪酸(GABA)受容体に直接結合すると考えられている。

エタノール購入には酒税がかかる。 燃料や溶剤用には変性アルコールが使われる。 メタノールが混ぜられているため飲めないが酒税はかからない。

(えちれんぐりこーる)

無臭で甘味のある液体。粘性が高い。 不凍液として自動車の冷却水に使われる。 またポリエステル繊維や樹脂の原料にも使われる。

(きしりとーる)

C5H12O5. 糖アルコールの一種。多くの果実、野菜に含まれる。 食品に使われるものはシラカバ、カシから抽出されるキシランヘミセルロースを原料とする。

甘さは砂糖と同程度。 ミュータンス菌に分解されないため虫歯予防によいとされる。

輪液にも使われる。

イヌに対しては毒性が強い。 インスリン分泌を刺激し、インスリン濃度上昇による低血糖が起きる。

(ぐりこーる)

R(OH)2. 二価アルコール。 水酸を2個もつアルコール類の総称。 エチレングリコールのことをさす場合もある。

(ぐりせりん)

C3H8O3。グリセロール。 3価のアルコール。 動植物界にエステルのかたちで多く存在する。 無臭で甘味のある液体で粘性が非常に高い。吸湿性がある。 エタノールに溶ける。

石鹸脂肪酸を得る際の副産物として得られるほか プロピレンからも合成される。アルコールの発酵でも製造される。

化粧品(吸湿性を利用)、練り歯磨き、湿潤剤、ニトログリセリンの原料として使われる。

人の体内では脂肪酸と結びついて中性脂肪として存在している。 天然と合成があり、天然が主流。ヤシ油、パーム油からつくられる。 合成は石油からつくられる。

可燃性があり、危険物第4類の第三石油類に指定されている。

(ぐりせろーる)

グリセリンのこと。

(そるびとーる)

糖アルコールの一種。グルコースを還元してつくられる。 甘味料として使われる。

溶解する際に吸熱反応を起こすため、冷涼感を得たい菓子に使われる。

体内に存在するブドウ糖はアルドース還元酵素によってソルビトールに還元される。

糖尿病性神経障害では神経細胞内にソルビトールが蓄積し、細胞の障害の原因となる。

(とうあるこーる)

のアルデヒドが還元されて生じる多価のアルコールの総称。

糖と比べると低カロリー、微生物の栄養源になりにくい。また消化吸収されにくい。 に強く、メイラード反応を起こさない。

大量に摂取するとおなかがゆるくなる場合がある。 消化吸収されにくいため、吸収されなかったものが大腸に到達して浸透圧が高くなると生じるとされる。

糖に水素を添加してつくられる。 微生物の発酵を利用する場合もある。

(のねなーる)

C9H16O. 不飽和アルデヒドの一種。 皮脂中のパルミトレイン酸と、皮脂が酸化してできる過酸化脂質が結びついて発生する。 悪臭の原因となる。

(ぶたのーる)

ブチルアルコールとも。C4H9OH. ブタンの水素原子1個がヒドロキシで置換されたもの。

4種の異性体がある。 いずれも無色で特異臭を持つ。

(ぷちんじおーる)

アセチレングリコールの一種。 通常は2-ブチン-1,4-ジオールをさす。常温で液体。

アセチレンホルムアルデヒドから合成される。

合成繊維、合成ゴム、医薬品の原料。

(ぷろぱのーる)

プロピルアルコールとも。 炭素数3個の脂肪族飽和アルコール。 C3H8O.

ヒドロキシが置換している場所によって二つの異性体がある。

1-プロパノール(n-プロピルアルコール)。 溶剤、食品添加物、香料に使われる。

2-プロパノール(イソプロピルアルコール)
IPA. 無色透明、芳香のある液体。 酸化するとアセトン、還元するとプロパンになる。

引火点は12度と低く、引火しやすい。

消毒、グリセリンの原料、または溶剤に使われる。

(ぷろぱんじおーる)

C3H8O2. プロパンの二価アルコール。2つの異性体がある。

通常は1,3-プロパンジオールをさす。 淡黄緑色で粘度のある液体。 保湿剤として化粧品の基材に使われる。

(ぷろぴるあるこーる)

プロパノールを参照。

(ぷろぴれんぐりこーる)

PGとも。 二価アルコールの一種。

化粧品、食品、歯磨き粉、医薬品に使われる。

(ふーぜるゆ)

アルコール発酵の際に副産物として生じる黄色、褐色の油状物質。 主成分はアミルアルコール

(ぺんたのーる)

C5H11OH. 炭素原子5個をもつ脂肪族飽和アルコールの総称。 8種の異性体がある。

(ぽりおーる)

多価アルコールのこと。 2個以上のヒドロキシ-OHをもった脂肪族化合物。

ヒドロキシ基を2個もったものはグリコールまたはジオールと呼ばれる。

(ほるまりん)

ホルムアルデヒドの37%水溶液のこと。 重合防止、ホルムアルデヒドの溶解性を増すために 10-15%のメチルアルコールが含まれる。 防腐消毒殺菌に使われる。

(ほるむあるでひど)

CH2O. メタノール酸化するとできる。 刺激臭のある無色の気体。可燃性がある。 40%前後の水溶液はホルマリンと呼ばれる。

タンパク質を凝固させる作用があり防腐剤や消毒に使われる。 合成樹脂、接着剤、塗料の原料にも使われる。

発がん性があるとされ使用は法的に規制されている。 シックハウス症候群の原因物質のひとつで、室内濃度の指針値は0.08ppm以下。

(まろんじあるでひど)

C3H4O2. MDA、マロンアルデヒドとも。

高分子不飽和脂肪酸の過酸化によりつくられる物質。 チオバルビツール酸と反応すると赤色の色素を生成する。

脂質過酸化マーカーとして使われる。

(めたのーる)

メチルアルコール、木精。 無色透明で芳香臭のある液体。や有機溶剤によく溶ける。 劇物扱い。

空気中で青白い炎をあげてよく燃える。有毒。 酸化するとホルムアルデヒドになる。

有毒で飲用すると中毒を起こし、失明、麻痺に至る。

合成法確立以前は木酢からつくられていた。

工業的には天然ガスから生産される。 水蒸気改質法によりつくられる。

ホルマリン酢酸の原料。 また機械の洗浄に用いられる。


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