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糖質、炭水化物。 糖質は単糖あるいは単糖を構成成分とする有機化合物のこと。
ヒドロキシ基(-OH)を2個以上と、 アルデヒド基(-CHO)あるいはケトン基(>C=O)のいずれかをもつ化合物。
身体のエネルギー源となる物質で1gあたり4kcalのエネルギーを産生する。
デンプン以外は甘みがある。二糖類、多糖類は単糖類に分解されてから吸収される。
糖類を加水分解するには触媒として希酸か酵素が必要。 糖の種類によってはたらく酵素は異なる。
(糖の代謝)
消化酵素の作用で単糖に分解後、吸収される。 主要単糖のグルコースは小腸から吸収され、門脈、肝臓を経て全身に運ばれる。
グルコースはエネルギーとして利用される。 一部は貯蔵型のグリコーゲンとして筋肉や肝臓で貯蔵される。 また核酸、糖タンパク質の原料にもなる。
糖からエネルギーをつくる反応は呼吸を参照。
酢酸セルロース。 セルロースを酢酸でエステル化したもの。
プラスチック成形品、アセテート、 フィルム、塗料、煙草のフィルタ等に使われる。
グリコサミンとも。 糖のヒドロキシ基-OHをアミノ基(-NH2)で置換した構造を有する化合物の総称。
ムコ多糖、糖タンパク質、糖脂質、アミノグリコシド系抗生物質等の構成成分。
ブドウ糖と果糖を主成分とする液状糖。 原料はデンプン。 清涼飲料、パン、缶詰、乳製品に使われる。 単品ではほとんど流通していない。
ブドウ糖果糖液糖 | 果糖含有率50%未満 |
果糖ブドウ糖液糖 | 果糖含有率50%以上 |
砂糖混合異性化液糖 | ブドウ糖果糖液糖あるいは果糖ブドウ糖液糖に10%以上の砂糖を加えたもの |
少糖類。 糖質中、2-10個くらいの単糖類で構成されている糖。 単糖類分子がグリコシド結合してつくられる。
還元性と非還元性がある。
糖分子がそのヘミアセタール水酸基と他の分子との間で脱水縮合したもの。
配糖体の一群。 界面活性作用が高く、魚類に中毒作用がある。
酸、酵素により加水分解され糖とアグリコンに分かれる。 サポニンのアグリコンはサポゲニンとよばれる。
オリゴ糖を参照。
C12H22O11。蔗糖、サッカロース。二糖。 テンサイ、サトウキビから生成される。 カラメルの原料。
α-D-グルコースとβ-D-フルクトースが脱水的に縮合している。 希酸または酵素(インベルターゼ)で分解するとD-グルコース、D-フルクトースになる。
糖質と食物繊維のこと。 炭酸同化により二酸化炭素と水から合成され、植物中に蓄えられる。
糖分子中の一つもしくはそれ以上のヒドロキシ基が水素原子で置換された化合物の総称。
炭水化物から食物繊維を除いたもの。
心太。天草等の褐藻類から熱湯で寒天質を取り出し冷却、 ゼリー状にしたもの。磯の香りがある。 加工して寒天がつくられる。
スクロース(ショ糖) | グルコース+果糖 |
マルトース(麦芽糖) | グルコース+グルコース |
ラクトース(乳糖) | グルコース+ガラクトース |
セロビオース |
ラクトースを参照。
ヘテロシドとも。 糖と糖以外の物質(アグリコン)がグリコシド結合したもの。
グリコシドを参照。
麦芽糖。α-グルコース2分子が脱水縮合した形状。二糖類。
デンプンをアミラーゼ(唾液に含まれる)で加水分解すると得られる。 麦芽のアミラーゼが使われたことが名前の由来。
水溶液は還元性を示す。
乳糖。ガラクトース1分子とグルコース1分子で構成。 二糖類。乳に含まれる。
ヒトの乳は他の動物と比べると乳糖が多い。 人乳は約7%、牛乳は約4.5%。
α乳糖とβ乳糖がある。
摂取された乳糖は小腸でラクターゼにより分解され ブドウ糖とガラクトースになる。 一部は分解されず大腸に届き、腸内細菌の栄養になる。
ラクターゼ。ガラクトキナーゼ等の酵素が欠落または活性低下している場合、 乳糖を摂取すると腹痛、下痢等を起こす。乳糖不耐症とよばれる。 乳製品を食料としない地域では加齢とともに活性が低下し、症状を起こしやすくなる。