脂質


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脂質

(ししつ)

lipid. 生体を構成する物質の一つ。 脂肪酸とのエステル構造をもち、 に溶けにくく、有機溶媒に溶けやすい性質をもつ有機物の総称。

分子中に長鎖脂肪酸、長鎖炭化水素鎖を持つ。 細胞膜は脂質の二分子膜。血液中ではリポタンパク質として存在する。 脂溶性ビタミンの吸収には欠かせない。

プロスタグランジン類の材料になる。

(きろみくろん)

リポタンパク質の一種。 食物由来の脂質血液中での最初の運搬形態。 トリグリセリドを約85%含む。

(ぐりせりど)

グリセリン脂肪酸エステルのこと。

エステル化されたヒドロキシ基の数に応じて分類される。

モノグリセリド 脂肪酸1分子+グリセリン1分子
ジグリセリド
トリグリセリド脂肪酸1分子+グリセリン3分子

天然の油脂はほとんどがトリグリセリド。

(けとんたい)

アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸アセトンの総称。 中性脂肪の分解産物。

絶食時、糖尿病の進行時には脂肪酸代謝により肝臓でケトン体が生成される。

血液中の濃度が高いとケトン血症となる。 血液は性に傾くため、アシドーシスを起こす場合もある。 また呼気がアセトン臭になる。

(ししつたいしゃ)

食物中の中性脂肪は消化酵素リパーゼの作用により 遊離脂肪酸(FTA)とモノアシルグリセロールに分解される。 これらは胆汁に含まれる胆汁酸とミセルを形成、単純拡散により小腸上皮細胞内に入る。

吸収後は再び中性脂肪に合成され、コレステロール、リン脂質とともにキロミクロンを形成。 リンパ管へ経て血液中に入る。 門脈から肝臓に運ばれ処理され、使われないものは体内の脂肪細胞に運ばれる。

キロミクロン中のトリグリセリドは血中でリボタンパク質リパーゼにより加水分解され、 グリセロールと脂肪酸になる。

(ちゅうせいしぼう)

脂質の一種。グリセリンと3つの長鎖脂肪酸エステル結合でつながっている。 1gあたり9kcalのエネルギーを産生でき、身体のエネルギー源となる。 動物の脂肪組織、植物の種子に含まれる。

モノアシルグリセリド、ジアシルグリセリド、トリアシルグリセリド(トリグリセリド)があるが、 生体中では大部分がトリアシルグリセリド。

皮下組織や臓器の周囲にあり、保温、外部の衝撃からの保護の役割も果たす。 酸化により多量のエネルギーを放出する。

エネルギー過剰の状態ではグルコースアセチルCoAから脂肪酸に合成され、 中性脂肪のかたちで脂肪細胞に蓄積される。 中性脂肪が大量に蓄積すると肥満の原因となる。

質の供給がとだえると分解され遊離脂肪酸になる。

遊離脂肪酸はクエン酸回路に入ってエネルギー産生に使われる。 (ミトコンドリアβ酸化を受けてアセチルCoAの合成に向かう)

(とうししつ)

単糖(主にガラクトース)が ジアシルグリセロール、モノアシルグリセロール、セラミドと結合したもの。 全身に存在し、特に脊髄の神経組織の細胞膜の表面に多く存在する。 リン脂質と似た構造、リン酸基のかわりに単糖が結合する。

(とりぐりせりど)

triglyceride. TG. トリアシルグリセリド。中性脂肪に含まれるグリセリドのこと。

グリセリン1分子に脂肪酸(RCOOH)3分子がエステル結合したもの。

(りぽたんぱくしつ)

アポリポタンパク質と脂質の複合体。 脂質は水に溶けないが、リボタンパク質は 球状で表面がリン脂質で覆われているため親水性。 脂質の血中での移動がおこなわれる形態。

比重により分類される。

(ろう)

高級脂肪酸と高級1価アルコールのエステル。 物理的性質は油脂に似ている。

木ろうは油脂に属する。石ろう(パラフィン)は石油由来。


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