13族元素


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13族元素

12族元素 14族元素

5B ホウ素boron
13Alアルミニウムaluminum
31Gaガリウム gallium
49Inインジウムindium
81Tlタリウム thallium
113Nhニホニウム

インジウム

(いんじうむ)

やわらかい銀白色の金属。 1863年にドイツのリヒターとライヒにより閃亜鉛鉱の 発光スペクトルの中に発見。

空気中では酸化皮膜に覆われて安定する。とも反応しない。 酸化数は0から+3。 化合物はp型半導体の原料となる。

亜鉛の副産物として生成される。 またITOターゲットから回収され再生されるものもある。

用途は透明電極向けITOターゲット材、ボンディング材。

主な生産国は中国韓国

Indium Tin Oxide. 酸化インジウムスズを添加した化合物。

導電性を持ちながら高い透明度がある。 透明導電膜に使われる。

ガリウム

(がりうむ)

青みがかった白色の金属。 1875年にフランスのボアボードランが閃亜鉛鉱から発見。

鉱石はなく、 ボーキサイトからアルミナを精製する際のバイヤー液から抽出される。 亜鉛鉱石にも含まれる。

金属元素では水銀セシウムについで融点が低く、手で握ると溶けてしまう。 液体である範囲が約30〜2400度と非常に広い。 化合物の酸化状態として安定なものは+3。+1,+2は稀。

ガリウムヒ素半導体として重要。 窒化ガリウムは青色LEDの材料として用いられている。

融点は約29.78度。 液体ガリウムはアルミ等の金属を脆くさせる性質がある。

(がりうむひそ)

GaAs. 半導体の材料として使われる。 結晶内の電子の動きがシリコンより5-6倍速い。

(ちっかがりうむ)

GaN. 暗灰色の固体。ガリウムナイトライドとも。 ワイドギャップ半導体、青色発光ダイオードの材料として使われる。

シリコンと比べるとバンドギャップが広く、ワイドギャップ半導体と呼ばれる。 次世代パワー半導体として期待されている。

タリウム

(たりうむ)

によく似た金属。ナイフで切れるくらいやわらかい。 化合物は毒性が高い。 1861年にイギリスのクルックスが発見。 フランスのラミーも発見している。

生体内ではイオンとして存在するがイオン半径がカリウムと酷似しているため カリウムイオンと同様にとりこまれてカリウムイオンの生体内反応を阻害する。

硫化鉱物から亜鉛等を精錬する際に副産物として得られる。

金属タリウムは合金の原料として使われる。

化合物は硝酸タリウム、フッ化タリウムが高屈折光学ガラスに用いられる。

(にほにうむ)

Nh. 113番目の元素。

ホウ素

(ほうそ)

硼素。ボロンとも呼ばれる。 化学的性質はケイ素に似ている。 半導体の性質がある。

純粋なホウ素は1892年にモアッサンが酸化ホウ素を還元して単離した。

単体では天然には存在しない。 地殻中にはホウ酸塩鉱物として分布する。 天然ではホウ酸、ホウ酸塩として産出する。 鉱石はホウ砂、カーン石等。

鉱石の主な生産国はトルコ、ロシア。 この他ホウ酸ホウ砂のかたちでも産出される。

黒色結晶はダイヤモンドに次いで硬く、モース硬度は9.3。

必須元素の一つ。植物もホウ素を必須とする。

中性子吸収量が大きく、原子炉の制御棒、遮蔽材に使われる。 ガラスの原料にもなる。

(ほうさん)

H3BO3. Boric Acid.硼酸。

いくつか種類があるが一般的にはオルトホウ酸のことをさす。 無色無臭の結晶。白色の場合もある。なめらかな質感。 天然ホウ砂よりつくられる。

アルコールグリセリンに溶ける。水溶液は弱性。 弱い殺菌作用がある。

かつて防腐剤に使われていたことがあるが中毒発生により現在は使用禁止されている。 うがい、の洗浄剤、軟膏としても使われていたがこちらも中毒例があり、現在はほとんど使われない。 洗眼薬としてわずかに使用されている程度。

原子炉(PWR)の一時ループの水に混ぜられており、濃度を変えて中性子を調節している。

(ほうしゃ)

四ホウ酸ナトリウム(Na2B4O7)の10水和物。 Na2B4O7・10H2O。 無色のやわらかい結晶。水に溶ける。水溶液はアルカリ性。

日本では産出されない。 アメリカインドでは塩湖の堆積物として産する。

(ぼろん)

ホウ素を参照。 タングステンの極細線にホウ素を付着させた物質もボロンと呼ばれる。


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