元素 > 12族元素
30 | Zn | 亜鉛 | zinc |
48 | Cd | カドミウム | cadmium |
80 | Hg | 水銀 | mercury |
112 | Cn | コペルニシウム |
青白色の金属。
電子殻が閉殻しているため光をはね返しやすくそのため白く見える。 価電子が2つあり、2価の陽イオンになりやすい。
空気中では表面は酸化されるが、酸化皮膜をつくって内部を保護する。 両性元素で酸の水溶液、強塩基の水溶液とも反応する。
常温ではもろいが100〜150度で展性、延性が増す。 200〜300度では再びもろくなる。
主要鉱物は閃亜鉛鉱。
必須元素。体重70kgの成人の身体には約2g含まれる。体内中の金属としては鉄の次に多い。 電池の負極、鋼板のメッキ、合金等に使われる。
食物繊維やフィチン酸、食品添加物は亜鉛の吸収を妨げる。 またアルコールを摂取すると排出量が増加する。
不足すると成長障害、味覚障害になる可能性がある。
過剰摂取時は銅欠乏症のおそれがある。
製造方式は電気分解法、蒸留法。 地金は電気亜鉛、蒸留亜鉛、精留亜鉛がある。
90%が電気分解法でつくられる。
ZnCl2. 亜鉛と塩素の化合物。白色の粉末。
乾電池、めっき等に使われる。
上咽頭炎の治療(Bスポット療法)にも使われる。
塗布すると強い痛みが発生するが数時間から半日経過すると 痛みがおさまり、症状が緩和される。
ZnO. 亜鉛の水酸化物。 金属亜鉛の燃焼によりつくられる。両性酸化物。
単結晶は無色透明、粉末は白色。 光導電性がある。
ゴム添加物、白色顔料、皮膚薬、日焼けどめ、蛍光表示管蛍光剤等に使われる。
銀白色の青みがかった柔らかい金属。
人体には有害で、特にカルシウム代謝を阻害する。
体重70kgの成人の身体には約50mg含まれる。
用途は電池、低融点はんだ、ヒューズ等。 ニッケル-カドミウム電池の電極に使われる。
硫化亜鉛鉱物に含まれ、亜鉛製錬時に副産物として得られる。 閃亜鉛鉱には少量のカドミウムが含まれる。
硫酸カドミウムに変換し、電解、蒸留して得られる。
常温で唯一液体の金属。色は銀白色。 表面張力が大きくこぼすと球形になってちらばる。 主要鉱物は辰砂。
イオン化傾向は小さく常温では酸化されない。 鉄、ニッケル以外の金属と合金をつくりやすい(アマルガム)。 このため貯蔵には鉄の容器が用いられる。
金属水銀はガラス壁面にくっつかない。また膨張係数が大きく広い範囲で一定のため、温度計に使われる。
セレン化合物が無機水銀化合物と結合すると毒性を弱くする。また有機水銀の毒性を低下させる作用もある。 マグロの体内には高濃度の水銀が含まれているが、ほぼ同じ濃度のセレンも含まれている。
有機水銀化合物。脂溶性がきわめて高く体内に入ると様々な組織に分布する。 水俣病、第二水俣病の原因物質となった。