炭化水素


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炭化水素

(たんかすいそ)

炭素水素だけでできている有機化合物。


鎖式炭化水素 鎖式炭化水素 鎖式炭化水素
飽和 不飽和 不飽和
結合 単結合のみ 二重結合 三重結合
炭素数アルカン アルケン アルキン
C1 CH4 メタン - -
C2 C2H6 エタン C2H4 エテン(エチレン)C2H2 エチン(アセチレン)
C3 C3H8 プロパンC3H6 プロペン(プロピレン)C3H4 プロピン(メチルアセチレン)
C4 C4H10 ブタン C4H8 ブテン(ブチレン)C4H6 ブチン
C5 C5H12 ペンタンC6H10 ペンテン C5H8 ペンチン
一般式CnH2n+2 CnH2n CnH2n-2

環式炭化水素
飽和 不飽和 不飽和
結合 単結合のみ 二重結合 三重結合
炭素数シクロアルカンシクロアルケン シクロアルキン
C1 -
C2 -
C3 C3H6 シクロプロパン
C4 C4H8 シクロブタン
C5 C5H10 シクロペンタン
一般式CnH2n

メタン methane
エタン ethane
プロパンpropane
ブタン butane
エチレンethylene
アセチレンacetylene

オクタン

(あずれん)

5員環と7員環が縮合した構造をもつ非ベンゼン系芳香族化合物。 濃青色の結晶。ナフタレンの異性体。特有の臭いがある。

抗炎症作用があり、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物はとして使われる。

(あせちれん)

C2H2。アルキンに属する化合物。 正式名称はエチンで、アセチレンは慣用名。 無色無臭の気体。性質はアルケンに似ている。

塩素臭素と容易に付加反応を起こす。 空気中ではすすの多い明るい炎をあげて燃焼する。 金属の溶接や切断に使われる。

かつては炭化カルシウム(カルシウムカーバイド)から製造していた。 この方法では不純物の影響で悪臭を発する。 現在は天然ガスナフサを熱分解して製造する。

かつてはアセチレンにを付加させアセトアルデヒドを製造していたが、 触媒として使用する水銀が問題をうんだ。 現在はエチレンが使われる。

(あるかん)

メタン系炭化水素。

鎖状で炭素原子間が全て単結合でつながっている鎖式飽和炭化水素。 正四面体が連結した立体構造でC-C単結合を軸として自由に回転できる。

沸点融点は炭素数が多いほど高い。同じ炭素数の場合は枝分かれが多いほど沸点融点が低い。 極性がないためには溶けないが、ベンゼンなどの有機溶媒には溶けやすい。 密度は水より小さい。

常温では酸化剤、還元剤、塩基などとほとんど反応しない。 空気中で添加すると多量の熱を発生して燃焼する。

(あるきん)

アセチレン系炭化水素。 分子内に1個の三重結合をもつ鎖式炭化水素。

(あるけん)

エチレン系炭化水素。 分子内に1個の二重結合をもつ鎖式炭化水素。

(いそおくたん)

オクタンの異性体。 無色の液体。

正しくは2-メチルヘプタンのことをさす。 燃料分野では2,2,4-トリメチルペンタンのことをさす。

ガソリンのアンチノック性測定用の標準燃料とされ、 オクタン価は100としている。

(えたん)

C2H6. 無色無臭の可燃性気体。活性には乏しい。 高温で分解するとエチレンが得られる。

(いそぷれん)

C5H8. 2-メチル-1,3-ブタジエン。 共役ジエンのひとつ。

天然ゴムの構成単位。

無色の刺激臭のある気体。

炭化水素の脱水素反応によりつくられる。 単独で重合するとイソプレンゴム(ポリイソプレン)ができる。

(えちれん)

C2H4.エテン。 炭化水素の一つ。無色でかすかに甘いにおいのする可燃性気体。 工業的にはエタン等の熱分解により得られる。

ポリエチレンの原料。 植物ホルモンの一種でもあり成熟、老化を促進する。

(おくたん)

C8H18. 飽和炭化水素。

18種の構造異性体、4種の光学異性体がある。 n-オクタンのことをオクタンと表現する場合が多い。

(おれふぃん)

二重結合を持つ鎖式の不飽和炭化水素の総称。

(じえん)

ジオレフィンとも。 炭素と炭素の単結合のほかに炭素の二重結合を2個もつ炭化水素の総称。

一般式はCnH2n-2。

共役ジエン
二重結合が1つの単結合を介して結合しているもの。

(じおれふぃん)

ジエンを参照。

(しかんしきたんかすいそ)

環状構造の炭化水素のうち,芳香族炭化水素を除いたもの。

(しくろあるかん)

炭素原子が環状につながった飽和炭化水素。 脂環式炭化水素の一つ。

物理的性質は炭素数の等しいアルカンに似ており、置換反応も示す。

単環式のものはCnH2nであらわされる。

(しくろあるけん)

環内に二重結合をもつ脂環式炭化水素の総称。 脂環式炭化水素の一つ。

一般式はCnH2n-2。

(しくろぷろぱん)

C3H6.サイクロプロペンとも。

シクロアルカンの一種。 無色で引火性の液体。沸点は-32.7度。 空気との混合物は引火爆発する。

吸入麻酔薬として使われていたが、爆発の危険性があるため 現在は使われない。

(てとらりん)

C10H12. テトラヒドロナフタレンの略称。

ナフタレンを水素添加すると得られる無色の液体。

更に水素化するとデカリン、酸化するとフタル酸になる。

(のるまるぶたん)

正ブタンとも。ブタンの異性体。 カセットガスによく使われる

(のるまるへきさん)

C6H14.無色透明の液体。直鎖アルカン

水に難溶。

(ぶたじえん)

C4H6. 鎖式炭化水素。 いくつか異性体があるが通常ブタジエンというと1,3-ブタジエンをさす。 合成ゴムの材料となる。

(ぶたん)

butane. アルカンに属する。C4H10。 無色の気体。2種の異性体がある。 天然ガス、石油ガスに含まれる。液化しやすい。

気体1m3を燃やすと31000kcalの熱量を発生する。

(ぶちれん)

C4H8.炭化水素の一つ。3つの異性体がある。

ブタジエンイソオクタンの原料になる。

(ぶてん)

ブチレンを参照。

(ぷろぱん)

C3H8. 無色無臭の気体。ただし臭いをつけたものもある。 プロパンガス(LPガス)の主成分。

気体1m3を燃やすと24000kcalの熱量を発生する。

(ぷろぴれん)

C3H6. プロペン。

エチレン系の炭化水素。 無色の気体で特異臭をもつ。 石油分解ガス中に存在する。

プラスチックの原料になる。

(ぷろぺん)

プロピレンを参照。

(へきさん)

C6H14. 炭素数6個のメタン系炭化水素。 ガソリンの成分の一つ。無色透明の液体。特有の臭気がある。

5種の異性体がある。 通常はn-ヘキサン(ノルマルヘキサン)のことをさす。

油脂抽出溶剤として使われる。

n-ヘキサンは食品添加物として扱われる。

(ぺんたん)

C5H12. 無色、揮発性の液体。3種の異性体がある。石油よりつくられる。

(ぺんてん)

C5H10. アルケンの一種。アミレンとも。

5種の異性体がある。 ガソリンの成分。

(めたん)

CH4.いちばん簡単なかたちの有機化合物。 石炭ガス、天然ガスの主成分。活性は乏しい。 悪臭のイメージがあるが純粋なメタンは無味無臭。 温室効果があり、地球温暖化の原因となる。

有機物が分解するところなら発酵によりどこででも発生する。

都市ガスの主成分はメタン。

気体1m3を燃やすと10750-11000kcalの熱量を発生する。

(めたんはいどれーと)

メタンが水分子の籠の内部に閉じ込められた包接化合物のこと。 低温高圧下で生成する白色、氷状の物質。 火をつけると燃えるため「燃える氷」とも呼ばれる。

永久凍土内、海底堆積物内に存在する。


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