有機化合物 > テルペン
炭化水素イソプレンを基本単位とする有機化合物。炭素原子数は5の倍数
植物の精油にはモノテルペンが含まれる。 生体内でも合成される。
メバロン酸からつくられる。
カロテノイド、キサントフィルの一種。 サケ、エビ、カニなどに多く含まれている赤色の色素。 強い抗酸化力をもつとされる。
水に溶けにくく油に溶けやすい。
カロテノイドの酸化開裂産物の総称。 カロテノイド酸化開裂酵素(CCO)により生合成される。
ヨノンとも。 無色-淡黄色の液体。スミレの花香をもつ。アポカロテノイドに属する。
通常はαイオノンとβイオノンが混合している。
ミカン科の植物の精油に含まれる。
シトラールとアセトンから合成される。
モノテルペンの一種。イリダン骨格をもつ。
含酸素六員環と結合したシクロペンタン環をもつ。
動物植物の防御物質として機能する。
生体内では配糖体のかたちで蓄えられる。アグリコンが遊離すると毒性を発現する。
カロチノイド。植物に広く存在する黄、橙、赤等の補助色素。 青と青緑色の波長を吸収する。 テトラテルペンに分類される。
通常は8個のイソブレン単位からなる。 共役二重結合を多くもつ。
旧称はカロチン。C40H56。黄、赤色の色素。 カロテノイドの炭化水素。 いくつかの異性体がある。
βカロテンは体内でビタミンAに変わる。プロビタミンAとも呼ばれる。
カロテノイドのうち、酸素を含む色素。 末端のイオノン環にヒドロキシ基、エポキシド基のかたちで酵素を含む色素の総称。
動物、植物に含まれる。 葉緑体に含まれるものは光合成の補色色素としてはたらく。
狭義にはルテインのことをさす。
カロテノイドの一種。黄色の色素。
クロセチンの両末端にゲンチオビオースが結合した構造で水溶性を示す。
カロテノイドの一種。 クチナシの果実、サフラン等に含まれる。
高い抗酸化作用をもつとされる。 一般的なカロテノイドと比べると分子量が小さく吸収が早い。
C10H18O. 非環式のモノテルペンアルコール。 バラの精油の主成分。
ネロールは異性体。
トリテルペン、ステロイドの配糖体の総称。
水溶液は起泡性。溶血作用があるが、内服時は比較的無害。 魚類には強い毒性がある。
生薬として用いられる。
炭素数20のイソプレノイド。 ゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)を生合成前駆物質とする。
樟脳。 C10H16O. 無色透明の板状結晶。テルペンの一種。 水に溶けないが有機溶媒には溶ける。 昇華しやすい。
天然ものはクスノキの木片を蒸留してつくられる。 合成が主流でα-ピネンからつくられる。
芳香剤、虫よけ、カンフル剤に使われる。 かつてはセルロイド、火薬にも使われた。
C40H56O2. カロテノイド、キサントフィルの一種。 ルテインの異性体。
緑黄色野菜に多く含まれる。 色は黄色からオレンジ。
高い抗酸化作用を持つ。
エッセンシャルオイル。 植物体を水蒸気蒸留して得る油状の物質。 圧搾、溶剤抽出でも得られる。 多くの揮発性物質を含む。化粧品、香料にもちいられる。
15個の炭素原子をもつテルペン類の総称。
ファルネシル二リン酸(FPP)を共通の前駆体とする。
テルペンの誘導体のこと。
マツ等の針葉樹からとれる樹脂(松脂)を蒸留、精製してつくる精油。 油絵具、塗料、ニス、合成樟脳に使われる。
C10H16。テルペン系炭化水素の一つ。 通常はα-ピネンとβ-ピネンの混合体のことをさす。
針葉樹に含まれる。 また多くの精油に含まれる。
テレビン油の蒸留により得られる。
α-ピネンは塗料、樹脂の原料に使われる。 またβ-ピネンに異性化される。
β-ピネンは各種香料の出発原料となる。
C15H26O. 鎖状のセスキテルペンアルコール。 シトロネラ脂等の香り成分。
香料に用いられる。
C6H12O4. 3,5-ジヒドロキシ-3-メチル吉草酸。火落酸とも。
清酒の品質を下げる火落菌の生育に不可欠の因子。
また一部の乳酸菌は酢酸がないと生育できないが、 メバロン酸があると酢酸を代替して生育可能になる。
テルペンは酢酸からメバロン酸を経て生合成される(メバロン酸経路)。
C10H20O. 環式モノテルペンアルコールの一つ。 p-メンタン骨格をもつ。
ニホンハッカやペパーミントに含まれる。
ヒトの皮膚にはメントール受容体(TRPM8)があり、接触させると冷感が引き起こされる。
C40H86O2. カロテノイドの一種。緑黄色野菜、卵黄等に含まれる。 当初はキサントフィルと呼ばれていた。
目の黄斑の変性防止、抗酸化作用等がある。 水に不溶。