穀類。 農作物のうち、種子を食用とするもの。 主成分はデンプン。
穀物には豆も含むこともある。
yeast. パン酵母。 糖を発酵し、炭酸ガス、アルコール、有機酸、香気成分を生成する。 パン内部の気泡はイーストによるもの。
ドライイーストは生イーストを低温乾燥したもの。
燕麦、オーツ麦。名前の由来はかたちがツバメに似ているため。 オートミールの原料。緑肥としても使われる。 日本では明治初期に栽培が始まり、馬の飼料として使われていた。
イネ科の植物。二条種(大粒大麦)、六条種(小粒大麦)がある。 この他に子実の外皮が剥がれやすい「はだか麦」もある。
日本の主食用大麦はほぼ100%国内で生産している。 日本の場合は秋にまき、5月に出穂する。収穫は6月。 冬季は霜の害を防ぐため麦踏みをおこなう。
ホルデインというタンパク質を含む。吸水しやすい。
酒(ビール、ウイスキー)、麦茶、飼料等に使用される。
うるち性ともち性(もち麦)がある。
実と皮の間に粘性物質があり、皮がはがれにくい。 ただし皮がはがれやすい品種もあり、これは裸麦と呼ばれる。
押し麦はうるち性の大麦を調理しやすいようにローラー等でつぶしたもの。
グルテニンとホルデイン、2種のタンパク質が含まれる。 水でこねてもグルテンは発生しないが、アレルギーが起きないとは限らない。
1本の軸に穂が6列つく。
二条
2列だけ実がつくもの。実が大きく、ビール原料に使われる。
六条
6列全てに実がつくもの、粒が小さい。穀物として食べられる。
もち米を炊いたり蒸したりした米飯のこと。
エンバクを脱穀した食品。
ラオスで主食として食べられるもち米。
ティップカオと呼ばれる容器に入れられ、基本的には手で食べる。
小麦に含まれるグリアジンとグルテニンからできるタンパク質。 他の麦にも含まれるが小麦に比べると少ない。
小麦粉に水を加えてこねることによりできる。水の量やこねかたにより量は変化する。 パンやうどんをつくるのに欠かせない。
グルテンに含まれるグリアジンはアレルギー、過敏症になることがある。
グルテンが関係する疾患
米を参照。
イネ科小麦属に属する。 栽培が容易で世界中で食べられる穀物。皮が硬いため食用時は粉にされる。 粒が硬い小麦ほどタンパク質が増える。
小麦粒は3層構造になっている。
米と比べると胚乳と外皮の分離が困難なため、粒のまま砕いて粉にし、 皮を分離する手法がとられる。 またグルテンは粉にしないと形成されない。
約90%が輸入されている。 輸入先はアメリカ、カナダ、オーストラリア。
小麦のタンパク質
小麦アレルギーは小麦に含まれるタンパク質が原因となって発生する。 ライ麦、大麦、オート麦と交差反応する。
アレルゲンは高熱で焼いても消滅しないが、味噌、醤油は分解されているため摂取可能。 麦茶には反応しないことがあり、確認がとれれば飲むことができる。 多くは成長とともに耐性を獲得するが、重症の場合は小学生になっても症状が出る。
小麦を粉にしたもの。
原料 | グルテン | |
薄力粉 | 軟質小麦 | 7% |
中力粉 | 中間質小麦、軟質小麦 | 9% |
強力粉 | 硬質小麦 | 12% |
用途 | |
薄力粉 | 洋菓子、天ぷら |
中力粉 | 麺類、お好み焼き、餃子の皮 |
強力粉 | パン、ピザ、中華麺(一部) |
小麦を主原料とする食品
炊いた白米100gのカロリーは168kcal。糖質は37.1g。 米1合は150g(180cc)とされる。 ミネラルはモリブデンと銅を多く含む。
玄米
籾から籾殻を取り除いたもの。色は茶色。
栄養価が高いが食感が悪い。精米により白米になる。
デンプン成分による分類
うるち米
一般的な米。
主な成分はアミロース15-35%、アミロペクチン65-85%。
生産量(H30)、単位はトン
品種
あきたこまち | 秋田岩手茨城 | |
おぼろづき | 北海道 | |
きぬむすめ | 西日本 | |
きらら397 | 北海道 | |
コシヒカリ | 全国 | |
ササニシキ | 東北 | |
新之助 | 新潟 | |
つや姫 | 山形宮城 | |
ななつぼし | 北海道 | ひとめぼれの交配種 |
はえぬき | 山形 | あきたこまちを改良 |
ひとめぼれ | 東北 | コシヒカリと初星 |
ふっくりんこ | 北海道 | |
ゆめぴりか | 北海道 |
加工品
トウモロコシを粉にしたもの。 日本で生産されるデンプンの約80%以上がコーンスターチ。 糖化用、製紙(洋紙)、段ボール、ビール、建材等に利用される。
コーンミールを水で練り、加熱、圧搾、成形したもの。
アメリカ、ドイツ、ロシア等主食の概念がない国もある。
グラハム粉とも。 小麦をまるごと粉にしたもの。 皮、胚芽が含まれるため色はやや黒く、ざらつきがある。
ソルゴーを参照。
ソルガム。 飼料作物として栽培されるイネ科の1年草。モロコシの変種とされる。 緑肥としても使われる。
イネ科の植物。原産地は中南米。 加工食品としてはメキシコのタコス、トルティーヤが有名。
デントコーン(馬歯種コーン) | コーンスターチ、飼料、燃料 |
フリントコーン(硬粒種コーン) | 食用 |
ポップコーン(爆裂種コーン) | 食用 |
スイートコーン(甘味種コーン) | 食用 |
フラワーコーン(軟粒種コーン) | 食用 |
ポッドコーン | 観賞用 |
ほぼ100%が輸入されている。 輸入先はアメリカ、ブラジル、ウクライナ等。
生産量の多くは家畜の飼料として消費される。 バイオエタノール用としての需要も増えている。
必須アミノ酸の一つであるトリプトファンが少なく、 トウモロコシを主食とする地域では欠乏症が見られる。
小麦、大豆と比べると水と肥料を多く必要とする。
トウモロコシの練り粉でつくった食べ物。 メキシコの主食とされる。
近年は小麦粉でつくったものも増えてきている。
インド、中東でみられる平たく焼いたパン。 精白小麦粉を発酵させてつくる。
タンドールという釜が必要なほか、 作るのに手間がかかるため家庭でつくられることは少ない。
玄米精米時に生じる副産物。 表皮、種皮、胚芽等。 漬物、米糠油の原料として使われる。
発芽させた大麦のこと。
発芽した大麦、小麦、ライ麦は 酵素α-アミラーゼとβ-アミラーゼを含みデンプンを糖化する力が大きい。
このうち大麦は外皮が芽を保護し扱いが簡単なため、 麦芽には主に大麦が使われる。 大部分はビールの原料となる。
大麦の一種。実と籾が離れやすい。
多くは六条大麦だが、近年は二条大麦のものも開発されている。
麦味噌の原料として使われる。
bread. パンはポルトガル語に由来。
小麦粉(強力粉)、ライ麦粉に水を加えこねた生地を焼いてつくる食品。 イーストが炭酸ガスを発生させることによりふくらむ。
イーストの代わりにベーキングパウダーを使うものは無発酵パンと呼ばれる。
日本には1543年にポルトガル人により鉄砲とともに伝わったとされる。
ライ麦パンはグルテンを形成しないため 酸醗酵の膨張効果を利用して膨らませる。そのため重く酸味がある。
ベトナム北部発祥のライスヌードル。
イネ科植物の種子の胚乳に含まれているタンパク質の総称。 60-90%のアルコールに溶けるが、90%以上のエタノール、水、中性塩溶液には溶けない。 グルタミン酸、プロリン、ロイシン等を含む。
アミロースが含まれずアミロペクチンのみ含まれる米。 うるち米より粘り気が強く、餅、赤飯、おこわ用に使われる。
日本での作付量は3-5%。
ラオス等では主食として扱われる。
栽培時には稀にうるち米が生えてくることがあり、手作業で抜き取られる(抜き穂)。
またうるち米の花粉と受精するとうるち米となるため、 離して植える、開花時期をずらす等の対策がとられる。
大麦を参照。
ソルガム。イネ科モロコシ属の穀物。
ヨーロッパ、北アメリカで栽培されるイネ科の植物。 寒冷な気候、やせた土壌でも生育する。
黒パンの原料になる。グルテンがないため 小麦のパンと比べると硬い食感になる。 また小麦粉製品に混ぜて使われることもある。
北インドでつくられるパン。