糖 > 多糖類
数個以上の単糖類がグリコシド結合により脱水縮合した糖類。
デンプン(アミロペクチン) |
セルロース |
キチン |
キトサン |
ヘパリン |
ペクチン |
グリコーゲン |
カラギナン |
単一多糖類
1種の単糖類から形成されているもの。
復合多糖類
2種類以上の単糖類が縮合したもの。
デンプンの成分のひとつ。
200-300個のα-グルコースが直鎖状に連結した構造の分子。 分子量は数万と比較的小さい。 デンプンの構成原料。
ポリウロン酸の一種。 藻類の細胞間にある粘液多糖類。
食品添加剤、アイスクリームやシロップの粘度増加、安定剤、乳化剤、粘滑剤等に用いられる。
多糖類の一種。キクイモ、ダリア、ゴボウ等の根に含まれる。 果糖の重合体にグルコース1分子が結合している。
動物はイヌリンを分解する酵素イヌラーゼをもつが、 ヒトにはこの酵素がないため摂取しても分解されない。
腎臓の糸球体濾過能力試験に使われる。
ポリウロン酸
ウロン酸が多数結合したもの。
多糖類の一種。ゲル化剤、増粘剤、安定剤として使われる。 紅藻類から抽出される。
ガラクトースから構成される多糖類の総称。 植物、海藻に多く含まれる。
テングサ、オゴノリ等から抽出される多糖類。 ほとんどが食物繊維。 加熱すると溶解し、冷やすとゲルになる。 凝固点は40度前後、一度固まった寒天の融点は80度以上。
動物体内に蓄えられるデンプン。動物デンプン。
動物体内で余ったグルコースが再び縮合されたもの。 肝臓等に蓄えられる。 加水分解によりグルコースとなって動物に利用される。
構造はアミロペクチンに似ているが、枝分かれはアミロペクチンよりはるかに多い。 分子量は百万程度。
D-グルコースがグリコシド結合で繋がったポリマー。
C6H10O7. ウロン酸の一種。 多糖類の構成成分として動物、植物に広く分布。 ムコ多糖類の主要な構成要素。 グルコースから誘導される。
ヒアルロン酸、ヘパリン、コンドロイチン硫酸等に含まれる。
ウリジン二リン酸-グルグロン酸は 体内の老廃物と結合し、抱合解毒するはたらきがある。
コンドロイチン硫酸。 動物の軟骨、皮膚等に存在するムコ多糖類の一種。
(C6H10O5)n。cellulose. 植物の細胞壁の主成分で植物体のおよそ25-50%を占める。 天然に存在する有機化合物で最も多い。 綿や麻は天然に存在する最も純粋に近いセルロースでパルプや紙も同様。
グルコースがβ-グリコシド結合によって結合しており分子量は百万を越えるものもある。 β-グルコースが3000〜10000個縮合しており、デンプンより更に大きい分子。
白色繊維状の物質で水や有機溶媒には溶けない。 化学的に安定で酸化剤に侵されにくい。還元性は示さずヨウ素との反応もない。
ウシやウマは体内にいる微生物によりセルロースを消化できる。 ヒトはセルロースの消化はできず、未消化のまま排泄される。
化学処理によりアセテート、レーヨンが得られる。
デンプンが加水分解する際、マルトースになるまでに発生する生成物の総称。 糊剤、乳化剤等に使われる。
(C6H12O6)n。starch.
グルコースがα-グリコシド結合によって縮合した高分子化合物。 多糖類で植物の種子、根、地下茎などに含まれる。 分子量は数万から数十万、200-3000個のα-グルコースが縮合した非常に大きい分子。
穀物(とうもろこし)、イモから作られる。
アミロースがアミロペクチンに包まれた構造をもつ。 ふつうのデンプンにはアミロースが20-25%、アミロペクチンが75-80%含まれている。もち米はアミロペクチンが100%になっている。
水には溶けないが熱湯には溶けてコロイド溶液となる。 これはアミロースが溶けたものでアミロペクチンは熱湯でも溶けにくい。
還元性はない。 ヨウ素のヨウ化カリウム水溶液により青〜青紫色になる(ヨウ素デンプン反応)。
唾液や膵液には酵素アミラーゼが含まれており、 デンプンはマルトース、マルトトリオース等に分解される。
ムコ多糖類の一種。
動物の硝子体、関節液、臍帯、皮膚等に含まれる。 関節の潤滑、皮膚の柔軟性に寄与する。
細菌、毒には酵素ヒアルロニダーゼが含まれており、 この作用により侵入する。
フルクトースの重合により生じた多糖類の総称。
糖とタンパク質の複合体のこと。
生体内では関節の軟骨、皮膚に存在する。
天然に存在する多糖類。植物の細胞壁の成分の一つで、多くの植物に含まれる。 ゲル化作用をもつ。 工業的には柑橘類の果皮等からつくられる。 ゲル化剤、安定剤、増粘剤として使われる。
血液凝固素子作用のある多糖類。 通常はα-ヘパリンをさす。
血液凝固、血栓防止に利用される。