16族元素 > 酸素
単体は二原子分子の気体で水に溶けにくい。 2つの不対電子があり、活性が高い(ラジカル)。
いろいろな元素と化合しやすく、酸素との化合物を酸化物と呼ぶ。 化合の際に熱や光の発生を伴う場合は燃焼と呼ぶ。
名前に酸が含まれているが、酸の源は水素イオンで酸素とは関係ない。 工業的には液体空気の分留、水の電気分解によりつくられる。
空気の質量の23%、体積の21%は酸素による。 地球の地殻質量の47%は酸素で構成。 太陽系では水素、ヘリウムについで多く存在する。
地球上の酸素は植物が光合成により二酸化炭素と水からつくったもの。 約13億年前の大気には酸素はほとんどなかった。 植物の光合成により年間1011tが供給されている。
肺で取り込まれた酸素は血液により細胞に運ばれ、ATP形成に使われる(呼吸)。 必須元素。体重70kgの成人の身体には水として約43kg存在する。
空気中の酸素濃度が18%未満になると酸素欠乏症の症状が出る。
高山の酸素濃度
空気中の酸素の濃度割合は標高に関わらずほぼ同じ。
ただし高くなるにつれて薄くなる。
高さ(m) | 濃度(%) |
0 | 100 |
1000 | 88 |
2000 | 78 |
3000 | 68 |
4000 | 60 |
5000 | 53 |
6000 | 47 |
7000 | 41 |
8000 | 35 |
過去の酸素濃度
酸素濃度(%) | ||
先カンブリア紀 | 1 | |
カンブリア紀 | ||
シルル紀 | 10-14% | |
デボン紀 | ||
石炭紀 | 30-35% | シダ、種子植物が繁栄 |
二畳紀 | 13-15% | |
ジュラ紀 | 15-22% | |
第三紀 | 22-26% |
同素体
化合物
O3.
酸素の同素体。 淡青色の気体で生臭い臭いがある。 不安定で常温では自然に分解して酸素となる。 強い酸化力をもつ。 オゾン層を形成する。