4族元素


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元素 > 4族元素

4族元素

3族元素 5族元素

22Tiチタン titanium
40Zrジルコニウムzirconium
72Hfハフニウム hafnium
104Rfラザホージウムrutherfordium

ジルコニウム

(じるこにうむ)

銀白色の金属。

鉱物ジルコン、バッデリ石。

ジルコンは比重が4.7と非常に重いため岩石の風化で砂状のものが 特定の場所に残りジルコンサンドと呼ばれる小結晶をつくる。化学的性質はチタンに似ている。

鉱石はジルコンサンド、バデライト。 鉱石の主な生産国はオーストラリア南アフリカ

純粋金属は室温では耐食性に優れる。 酸素水素窒素分子を吸着しやすい。 天然金属中最も中性子を吸収しにくい。 ハフニウムが不純物として入りやすいが、ハフニウムはジルコニウムの1000倍中性子を捕獲しやすい。

高温では水蒸気と反応して水素を発生する性質がある。 福島原発事故ではこの反応により水素が爆発し建屋が吹き飛んだ。

高純度のジルコニウムは核燃料の被覆管として使われる。

チタン

(ちたん)

銀灰色の金属。 二酸化チタンとして地球上のいたるところに存在する。地殻中での多さは9番目。

鉱石ルチル(約95%の二酸化チタンを含む)、イルメナイト(酸化鉄と二酸化チタンで構成)等。 ルチルは現在埋蔵量がほとんどないため、イルメナイトから酸化を取り除き濃縮して使われる。 イルメナイトが約92%、ルチルは約8%(2015)。 鉱石生産量の9割以上は酸化チタン向けとされる。

イルメナイトの主な生産国は中国オーストラリアベトナム。 イルメナイトは品位が低いため金属チタン製造には使えない。 ルチル、UGI、アップグレードスラグが用いられる。

ルチルの主な生産国はオーストラリア、シエラレオネ

合金として素晴らしい性質をもつ。 アルミニウムより1.5倍重いが、硬さは6倍。

軽くて硬く、腐食しにくい性質をもつ。 融点が高い。多くの合金が存在する。

高温で酸素窒素等のガスとの親和力が強い。 これらと反応すると溶接部の延性が低下する。 溶接は不活性ガスまたは真空雰囲気でおこなわれる。

ある温度で個体のまま組織が変わる変態点がある。温度は882度。

精錬

(さんかちたん)

TiO2.

酸化数II、III、IVがある。 広く用いられるのはIV。

金属チタン(スポンジチタン)は航空宇宙、一般産業に使用される。

IV
二酸化チタンを参照。

(ちたんごうきん)

α合金
室温でα相が存在する。

β合金
β相が安定して存在する温度から急冷したもの

α-β合金
室温でα相とβ相が共存する。

純チタン
含まれる酸素の量で分類される。

64チタン
Ti-6Al-4V、TAP6400、TAB6400とも。 アルミニウム6%、バナジウム4%を含む合金。 チタン合金で最も需要が多い。 アルミがα合金、バナジウムがβ合金を形成する。

(にさんかちたん)

TiO2. 酸化チタン(IV)、チタニアとも。

3種類の結晶型が存在する。通常はルチル

酸素との結合が非常に強いため直接還元はできず、 間接還元、塩素を使ったクロール法が用いられる。

クロール法ではスポンジチタンが得られる。

微粉末状のものは顔料(チタン白)に使われる。

ハフニウム

(はふにうむ)

単体は銀色の重い金属。延性に富む。 空気中では表面に酸化皮膜を作るため腐食しにくい。 中性子の吸収率がきわめて大きいため原子炉の制御棒に使われる (ジルコニウムは中性子吸収率は低い)。

鉱石はジルコン。ジルコニウムの副産物として生産される。

ランタノイド収縮のためにハフニウムのイオン半径はジルコニウムとほぼ等しい。 このため化学的性質はジルコニウムによく似ている。 両者の分離は全ての元素中で最も困難とされている。

ラザホージウム

(らざほーじうむ)

1959年に旧ソ連のドブナの研究グループが観測。 プルトニウム242にネオン22イオンを衝突させて得られた。

ソ連によりクルチャトビウムと名づけられていたが、 1994年にドブニウム、1997年にラザホージウムという名称になった。

104番以降の元素の性質は十分にわかっていない。


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