元素 > 5族元素
23 | V | バナジウム | vanadium |
41 | Nb | ニオブ | niobium |
73 | Ta | タンタル | tantalum |
105 | Db | ドブニウム | dubnium |
光沢のある灰色金属。 かなり硬いが延性に富む。
化学的性質はニオブとよく似ているため分離は難しい。 融点は金属単体ではタングステン、レニウムに次いで高い。
ほとんどの試薬に侵されずきわめて酸化されにくいため白金のかわりに使われることがある。 窒素、酸素、水素等の気体を吸着する性質がある。
電子部品によくつかわれる。タンタル製のコンデンサは小型軽量で機器の小型化には欠かせない。 人体との反応性がほとんどないため医療用にも使われる。
主な生産国はDRコンゴ、ルワンダ、ブラジル。 かつてはオーストラリアで多く生産されていた。
武装勢力が資源を資金源として使っている場合があり、 紛争鉱物の対象になっている。 このため使用する場合はどこの鉱山の鉱石か証明する必要がある。
紛争鉱物
旧ソ連のフレロフらのグループがアメリシウム243に ネオン22イオンを衝突させて得られた。
ソ連はニールスポーリウム、アメリカはハーニウムと命名。 IUPACにより1994年にジョリオチウムと命名、1997年にドブニウムに訂正された。
またローレンシウムは一時期ドブニウムと命名されていた。
イギリスでは長らくコロンビウムと呼ばれていたが1949年に統一された。
金属は灰色。 鉄に似た硬さでタンタルより加工しやすい。 合金に使われる。
主な鉱石はタンタル石、コルンブ石、パイロクロア。 タンタルとともに産出される。 主な産地はブラジル、カナダ。
高純度のニオブ金属は中性子の吸収が少ない。 10〜20K(-263〜-253度)の超伝導臨界温度をもつ。
金属はやわらかく展性があり、加工が容易。 地殻中では5番目に多い金属で、石油や泥炭にも含まれる。 古代にはバナジウムを多く含む生物がいたとされる。
酸化状態に応じて異なった色彩になる。
原料は鉄を採取し終わった鉄鋼スラグ、バナジウム・チタン磁鉄鉱等。 鉄鋼スラグからが約73%を占める。
バナジウムを含む鋼は硬く、かつ耐水性が強化される。 90%強は鉄鋼の強化に使われる。チタンとの合金は航空機に使われる。 ガリウムとの合金は現在最も硬い超伝導体。
一部の生物の必須元素。 ヒトでは必須かどうかはっきりしていない。 原子量51のバナジウムはインスリンと同じ役割を果たすため、糖尿病の薬として開発が期待されている。
ホヤはバナジウムを濃縮する性質がある。