ヌクレオチド


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核酸 酵素 > ヌクレオチド

ヌクレオチド

(ぬくれおちど)

nucleotide.

ヌクレオシドのリン酸エステルの総称。 塩基(デオキシリボース)、リン酸が結合したもの。 酵素ヌクレオチダーゼでヌクレオシドとリン酸に加水分解される。

塩基 ヌクレオシド ヌクレオチド
アデニンアデノシンアデニル酸 アデノシン一リン酸(AMP)
グアニングアノシングアニル酸 グアノシン一リン酸(GMP)
シトシンシチジン シチジル酸 シチジン一リン酸
チミン チミジン チミジル酸 チミジン一リン酸
ウラシルウリジン ウリジル酸 ウリジン一リン酸

核酸のヌクレオチドはポリヌクレオチドに分類される。

塩基は4種類あり、塩基の違いによって4種類のヌクレオチドが存在する。 これがリン酸で多数結合したものがヌクレオチド鎖となる。 糖-リン酸-糖-リン酸-のかたちで多数結合する。

塩基はAとT、GとCがつながり、これを塩基の相補性と呼ぶ。

塩基アデニン(A)
グアニン(G)
シトシン(C)
チミン(T)
デオキシリボース

モノヌクレオチド
塩基、糖、リン酸が1個ずつ結合したもの。

リン酸基が2個以上結合したものはアデノシン二リン酸アデノシン三リン酸等と呼ぶ。

ジヌクレオチド
モノヌクレオチド2個がリン酸基部分で結合しあったもの。 補酵素 NADFAD等。

オリゴヌクレオチド
2分子以上のモノヌクレオチドが規則的に重合したもの。

ポリヌクレオチド

英数

アデノシン二リン酸。 ATPからリン酸が1個離れるとできる物質。 この際約7.3kcal(約30kJ)のエネルギーが放出される。

アデニル酸を参照。

アデノシン三リン酸。 Adenosine triphosphate.

RNAのアデノシン(アデニン+リボース)にリン酸が3個結合したリン酸化合物。

全ての生命活動に利用できるエネルギーの通貨。 脂質のエネルギーは呼吸によりATPに変換されてから使用される。

ミトコンドリアで生産される。

ATPからリン酸が1個離れるとADP(アデノシン二リン酸)になり 約7.3kcal(約30kJ)のエネルギーが放出される。

3つのリン酸の結合部分は高エネルギーリン酸結合と呼ばれ、 この部分にエネルギーが蓄えられている。

C

サイクリックAMP、環状AMP。 セカンドメッセンジャーの一つ。酵素の活性を調節する。 アデニル酸シクラーゼによりATPから合成される。

G

ヌクレオチドの一つ。正式名はグアノシン-5'-3リン酸。 グアニン塩基、3つのリン酸が結びついたもの。 GDPから合成される。

細胞内シグナル伝達、タンパク質合成に関与する。

がん細胞ではエネルギー源としてGTPが多量に消費されている。

脂質キナーゼの一種PI5P4KβがGTPセンサーとして機能している。 GTPセンサーは 高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造学研究所、 シンシナティー大学医学部、産業技術総合研究所(産総研)創薬分子プロファイリング研究センターによる合同研究チームにより発見された。

(あでにるさん)

AMP. アデノシンリン酸エステル。 プリンヌクレオチドの一種。

リン酸の結合位置により2'-、3'-、5'-の3種の異性体がある。

アデニン、D-リボースリン酸が1分子ずつ結合している。

RNAのほか多くの生体物質の成分になっている。 生体内に存在するのは5'-AMP。

(あでのしん)

C10H13N5O4.

プリンヌクレオシドの一種。 アデニンリボースが結合したもの。 RNAATPの成分。

リン酸が3分子結合するとATPとなる。

ストレス時に一部の細胞から放出される。 アデノシン受容体を表面にもつ細胞と結合すると覚醒作用のあるヒスタミンの放出がおさえられるため眠くなる。

カフェインはこの受容体に結合できる。結合するとヒスタミンの放出が抑制されなくなるため 眠気を感じにくくなる。

(いのしんさん)

C10H13N4O8P.

IMP、イノシン一リン酸とも。 プリンヌクレオチドの一種。

2'-,3'-,5'-の異性体がある。 一般的なのは5'-イノシン酸。

5'-アデニル酸、5'-グアニル酸は5'-イノシン酸を経て生合成される。

肉類のうま味の主成分。 筋肉には5'-アデニル酸が大量に含まれるが、死後は酵素により5'-イノシン酸に変化する。

グルタミン酸と共存するとうま味が増強するとされる。

イノシン酸ナトリウムは核酸系調味料として使われる。

(うりじるさん)

UMP. ウリジン一リン酸とも。 C9H13N2O9P.

ウラシル、D-リボース、リン酸が結合している。 RNAの成分の一つ。

3つの異性体がある。

(うりじん)

C9H12N2O6. ウラシルリボースから構成されるヌクレオシドRNAの構成成分。

RNAを加水分解するか、ウリジル酸を酵素で脱リン酸すると得られる。 酵素ウリジンヒドロラーゼによってウラシルとリボースに分解される。

シュードウリジン
tRNAやrRNA等に存在する修飾ヌクレオシド。

新型コロナウイルスワクチンのmRNAに使われる。 通常のmRNAでは自然免疫によりスパイクタンパク質がつくられにくいが、 ウリジンをシュードウリジンに置き換えると免疫の影響がなくなりじゅうぶんなタンパク質が作られるようになる。

(うりじんさんりんさん)

UTP. プリンヌクレオチドの一種。 ウラシル-リボース-リン酸-リン酸-リン酸の構造。

の代謝と関係が深い。

グルコース-1-リン酸とUTPからUDP-グルコースが生成される。

(ぐあにるさん)

C10H14N5O8P.

GMP、グアノシン一リン酸とも。 グアノシンに1分子のリン酸が結合したもの。

RNAの構成成分。

2'-グアニル酸、3'-グアニル酸、5'-グアニル酸の異性体が存在する。

5'-は生体内でイノシン酸からキサントシン-5'-リン酸を経由して合成される。

核酸系調味料に使われる。

(ぐあのしんさんりんさん)

GTPを参照。

(せかんどめっせんじゃー)

2次伝達物質とも。

ホルモン等の1次伝達物質が細胞表面の受容体に結合すると その刺激により合成される。

1次伝達物質が受容体に結合するとイオンチャンネルが開き、 細胞内に流入したカルシウムイオンがセカンドメッセンジャーとして はたらくこともある。

(ぽりぬくれおちど)

ヌクレオチドリン酸ジエステル結合で重合し、高分子になったもの。 核酸は天然のポリヌクレオチド。

(ぬくれおしど)

プリン塩基またはピリミジン塩基と糖が結合した化合物。

これにリン酸が結合するとヌクレオチドとなる。

(りぼぬくれおしどさんりんさん)

リボースを含むヌクレオチド


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