感染症 > ワクチン
Vaccine. 接種により体内で自動獲得免疫をつくる抗原の総称。 感染症の予防、診断に用いられる。
定期接種
Hibワクチン |
小児用肺炎球菌ワクチン |
B型肝炎ワクチン |
DPT-IPVワクチン(4種混合) |
DTワクチン(2種混合) |
BCG |
MRワクチン |
水痘ワクチン |
日本脳炎ワクチン |
HPVワクチン |
インフルエンザワクチン |
成人用肺炎球菌ワクチン |
任意接種
ロタウイルスワクチン |
おたふくかぜワクチン |
インフルエンザワクチン |
A型肝炎ワクチン |
髄膜炎菌ワクチン |
その他
死菌または不活性化ワクチン
病原体を処理して殺菌、不活化したもの。
能力は比較的弱く、免疫を保つには追加接種が必要。
弱毒生ワクチン
病原性を弱めたもの。ワクチンの中では最も効果が高く安価で生産できる。
コンポーネントワクチン
病原体の感染防御抗原のみを取り出し毒性をなくしたもの。
ワクチンによる副作用をできるだけおさえるためにつくられた。
組換え抗原ワクチン
組換えにより人工的に病原体の感染防御抗原を合成、
ワクチンにしたもの。
フランスのパスツール研究所で開発された結核のワクチン。 研究者の名前(Bacille Calmette-Guerin)の頭文字をとってBCGと呼ばれる。
ウシ型結核菌を時間をかけて弱めたもの。 日本には1924年に菌がもちらされた。
効果は10-15年程度。 先進国では投与していない国も多い。
三種混合ワクチンの一つ。 ジフテリア、百日咳、破傷風に対応する。
四種混合ワクチンの一つ。 ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオに対応する。
生後3ヶ月から約1年の間に4回接種する。 第2期はDTワクチンが接種される。
二種混合ワクチンの一つ。 ジフテリア、破傷風を予防する。 第2期ワクチンとして、11-13歳に1回接種する。 (第1期はDPT-IPVワクチン)。
Hib感染症を予防する。 Hibはヘモフィルス・インフルエンザ菌b型の略称。
2008/12より接種できるようになった。 2013より定期接種。
インフルエンザウイルスとは異なる。
ヒトパピローマウイルスワクチン。不活化ワクチン。 子宮頸がん、尖圭コンジローマ等のHPV疾患を予防する。 2価、4価ワクチンがある。
推奨年齢は小6-高1の女子。3回接種される。
キャリア分子に抗原タンパク質をコードするmRNAを封入した注射剤。
注射されたmRNAは宿主細胞内に取り込まれ、 翻訳されることにより抗原タンパク質が産生、免疫応答が起こる。 インフルエンザ等で研究が進んでいたが実用化はされていなかった。
新型コロナウイルスに関しては ModernaのmRNA-1273、BioNTech/PfizerのBNT162B2等が海外で緊急使用許可や正式承認を受け、 2021/1頃から接種が開始された。
mRNAは安定性が低いため、低温保存する必要がある。
麻疹風疹混合ワクチン。 接種時期は2回。1歳、小学校就学前の5-7歳未満。
5年限定接種対象者の生年月日は1995/4/2-2000/4/1(13歳)。 1990/4/2-1995/4/1(18歳)。
麻疹風疹おたふくかぜ混合ワクチン。 2018年現在は使われていない。
人体に無害な改変ウイルスを運び屋(ベクター)として使用するワクチン。
ベクターを介して細胞内に入った遺伝子から抗原がつくられる。
新型コロナウイルス用のワクチンではアデノウイルスをベクターに使用している。
おたふくかぜを予防するワクチン。 任意接種。2回接種。
複数の病気を抑えるワクチン。いくつか種類がある。
日本以外で使われる混合ワクチン
toxoid.無毒化毒素。 ホルマリンを用いて抗原性をそこなわないように無毒化したもの。 ワクチンに使われる。 外毒素のみトキソイド化できる。
日本脳炎を予防する。不活化ワクチン。 4回接種する。
2009年以前に使用されていたワクチンはADEM(亜急性散在性脳脊髄炎)との関連性が疑われ、 接種が一時見合わせされた。 2018年現在は新型が使われる。
PCV13は小児定期予防接種の対象。
麻疹(はしか)のワクチン。 2006年以降はMRワクチンが定期接種に使われる。
SSM. 皮膚結核の治療薬。1944年に丸山千里博士にちなんで命名。 ハンセン病の皮膚傷害等にも効果を上げた。
のちにがんにも有効であることがわかった。
2018年現在国の認可は受けていない。
予防接種法による定期予防接種(2016現在)
A類疾病 | ジフテリア | トキソイド |
百日咳 | コンポーネント | |
ポリオ | 不活化ワクチン | |
麻疹(はしか) | ||
風疹 | ||
日本脳炎 | 不活化ワクチン | |
破傷風 | トキソイド | |
結核 | BCGワクチン | |
ヒブ(Hib)感染症 | 2013追加 | |
小児の肺炎球菌感染症 | 2013追加 | |
ヒトパピローマウイルス感染症 | 2013追加 (子宮頸がん予防) | |
水痘 | 2014追加 ※ | |
B型肝炎 | 2016追加 ※ | |
痘瘡(天然痘) | ※ | |
B類疾病 | インフルエンザ | コンポーネントワクチン |
高齢者の肺炎球菌感染症 | 2014追加 |
歴史
次世代型ワクチンの一種。 少量の接種で十分な抗体が誘導される。 摂取量は現行世代の10から100分の1程度。