エンジン


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エンジン

(えんじん)

燃料の化学エネルギーを運動エネルギーに変換する機器。 内燃機関の一種。

ガソリンエンジンの材質はアルミが多い。 と比べると軽量、熱伝導率が高いため放熱も素早く逃がせる。 強度が低いため、耐久性を要する箇所には部分的に鉄が使われることもある。

英数

(4さいくるえんじん)

4ストロークエンジンとも。 ピストン2往復の間に4行程がおこなわれるエンジン。

Compound Vortex Controlled Combustion. ホンダが開発した排出ガスの有害物質を低減させるシステム。 マスキー法を最初にクリアしたエンジン。

希薄燃焼(リーンバーン)を利用する。

1980年代にはCVCCにかわり三元触媒方式が用いられるようになった。

(あふたーくーらー)

インタークーラーを参照。

(いんたーくーらー)

アフタークーラーとも。 ターボチャージャー、スーパーチャージャーで加圧された 高湿空気を冷却するための機器。 過給器とエンジンの間に配置される。

空冷式が主流。

空気の温度を下げるとパワーが増加する。

(いんてーくまにほーるど)

吸気装置の一つ。 吸入された空気を各シリンダーに分配するためのパイプ。

(えあふろーめーたー)

吸気装置の一つ。 空気吸入量や温度を測定する。ホットワイヤー式が主流。 計測した空気量データはコンピュータに送られ、最適な燃料噴射時間を決めて フューエルインジェクションに通電する。

(えんじんおいる)

エンジンの潤滑に使われるオイル。冷却作用も果たす。 停止中は底部のオイルパンに溜まっている。 温度が130度以上になると高温による酸化と劣化が進む。

ガソリンエンジンのオイルは高回転磨耗に適したモリブデンが多く配合されている。 ディーゼルエンジンのオイルは軽油燃焼時に生じる硝酸の中和剤が入っている。

ガソリンエンジン用のオイルをディーゼルエンジンに使うと DPFが詰まる危険がある。

API
アメリカ石油協会規格。

SAE
アメリカ自動車技術者協会粘度。 粘度の規格。

(おるたねーたー)

交流発電機。エンジンの回転により発電する。 交流は直流12Vに整流されて使われる。 エンジンの回転数に電圧が影響されないようICレギュレータで制御している。

(がそりんえんじん)

ガソリンを燃料とするレシプロエンジン。 初期のエンジンは技師のルノワール(1822-1900)が開発。

行程

吸気
シリンダーヘッド吸気バルブが開き、ピストン下降の負圧で混合気が入ってくる。

圧縮
下がりきったピストンが上昇し始め混合気の圧縮を開始する。

燃焼、膨張
ピストンが上昇しきった状態で火花を飛ばして点火、ピストンを押し下げる。

排気
下がったピストンが余力で上昇する。排気バルブが開き、排気ガスが排出される。

バルブの開閉はカムシャフトでおこなわれる。

ディーゼルエンジンは空気がそのまま送られるが、 ガソリンエンジンは混合気を送る。 混合気はフューエルインジェクションで作られる。かつてはキャブレータが使われていた。

空気14.7、ガソリン1の割合にすると爆発が安定する。

(かむ)

横から見ると卵形をした部品。 カムシャフトに接続され、吸気、排気バルブの開閉を行う。

(かむしゃふと)

バルブを開閉する卵形の部品カムが接続されるシャフト。 クランクシャフトとはタイミングチェーンまたはタイミングベルトを介して結ばれている。

(きとう)

シリンダーの数を示す。 一般的には軽自動車で3気筒、5000ccの自動車で8気筒程度。

(きゃたらいざー)

マフラーの部品の一つ。 排気ガスに含まれる有害成分を酸化、還元して無害にする。

メインマフラーとパイプの中間に位置する。 内部はハニカム構造で、通路壁面に白金、ロジウム等の触媒がコーティングされている。

(きゃぶれたー)

気化器。霧吹きの原理でガソリンと空気を混合する機器。 現在は使われておらず、かわりにフューエルインジェクションが使われる。

(きゅうきそうち)

シリンダー空気を吸入するための装置。

エアクリーナー
空気のゴミや埃を取り除く。 エレメントフィルターで取り除かれる。

(くらんくしゃふと)

ピストンの上下運動を回転運動に変える部品。 鋳鉄でできている。 全ピストンがコンロッドを介して接続される。 ピストンの往復運動はコンロッドを介してクランクシャフトに伝わる。 慣性を高めるためバランスウェイトが取り付けられている。

(こもんれーるしすてむ)

ディーゼルエンジンの燃焼噴射をコントロールする装置。

1回の燃焼過程で最大5回の燃料噴射を行う。

(こんろっど)

ピストンピンを用いてピストン下部に取り付けられる部品。 強力なI字鋼でできており、クランクシャフトに動力を伝える。

(しょくばいこんばーたー)

排気装置の一つ。 ここを通過する有害物質を触媒作用で比較的安全な物質に変化させる。 触媒は適切な温度を保つ必要があるため排気温度センサーで監視される。

(しりんだー)

円筒状の部材。

上部(シリンダーヘッド)はアルミ合金製。 天井があり、吸気バルブ、排気バルブ、カムシャフト、点火プラグが配置される。

下部にはシリンダー、ピストンがおさまる。

シリンダーブロックに数個のシリンダーが並べられる アルミ合金製で内部は鉄製のライナーで補強される。

(しりんだーへっど)

エンジンの部品の一つ。

シリンダーブロックの上に取り付けられる。 ブロックとの間にはヘッドガスケットがはさまれる。

高温高圧にさらされるため、冷却、熱伝導性のよいアルミニウム合金が使われる。

シリンダーブロックの気筒部分に合わせて凹みがあり、燃焼室の一部を構成する。

点火プラグ、カムシャフト、吸排気バルブ、ウォータージャケット等が収められる。

(しりんだーぶろっく)

エンジンの部品の一つ。 シリンダー部とクランクケース部で構成。 数個のシリンダーが並べられる

材質はアルミニウム合金と鋳。 従来は鋳鉄が大半だった。

(すいへいたいこうえんじん)

クランクシャフトをはさむかたちでシリンダーを左右水平に配置したエンジン。 対になるピストンが向かい合うように上昇、下降する。

スバルの乗用車、86、ポルシェ911に使われる。

陸上自衛隊の155mm榴弾砲にも使われる。

(すろっとるぼでぃ)

アクセルペダルの動きに応じて吸気量を調整する機器。 内部のスロットルバルブで調整する。 アクセルを踏んでいない場合でも空気はバイパスして供給される。

(たいみんぐべると)

クランクシャフトカムシャフトを結ぶゴム製の歯付ベルト。 タイミングブーリーにかけられる。

(たーぼ)

ターボチャージャー。 排気ガスを動力源としてエンジンに多量の空気を押し込む機構のこと。

出力、熱効率の向上、排気ガスのクリーン化等の効果がある。

タービンとコンプレッサーで構成。

コンプレッサーは空気を圧縮してエンジンに送る。 タービンは排ガスからエネルギーを回収する。 両者はセンターハウジングで接続される。

圧縮空気は高温になるためインタークーラーで冷却され、エンジンに送られる。

(ちょーくばるぶ)

ガソリンエンジン等のエンジンで混合気の空気燃料比を調節する装置。

エンジン始動時に吸気中の燃料比率を上昇させ、スムーズにエンジンを起動する。

(でぃーぜるえんじん)

軽油を燃料として動作するエンジン。 ドイツのルドルフ・ディーゼル(1858-1913)が開発。

燃焼圧やトルクがガソリンエンジンよりも高いため、 強度が要求される。 このため主に鋳が使われる。

近年は圧縮比の低減をはかることにより、 アルミニウム製のものが増えてきている。

ガソリンエンジンは混合気を吸入するが、ディーゼルエンジンは空気のみ吸入する。 着火は圧縮した空気に軽油を噴射して自然着火させる。

行程

約600度で自然発火するため点火プラグはない。 ガソリンエンジンより圧縮比率を高くすることができ効率が良い。

ガス欠により燃料ラインに空気が入ると、燃料を入れてもエンジンがかからなくなる。 この場合、燃料フィルターの付近にあるプライミングポンプを用いて空気抜きする必要がある。

日本では2000年頃から排ガスが問題視され、規制が開始された。

基準を満たしていない車両は2003/10から 東京都(島嶼除く)、千葉県、埼玉県、神奈川県での走行が禁止されている。 乗用車は規制外。ただしPM基準を満たしていない車両でも新車登録から7年間は運行可能。

ポスト新長期規制に対応した車両はPM、窒素酸化物の排出量が少ない。 2009/10から適用開始している。

(てんかそうち)

イグニッションシステム。 混合気に火花を飛ばして点火する装置。 現在は電子制御方式のものが使われる。 ディーゼルエンジンは自然発火するため不要。

(のっきんぐ)

シリンダーの隅に残っていた混合気が圧迫されて自然発火する現象。 排気弁、ピストン劣化の原因となる。

シリンダー容積が大きすぎると必ず発生する。 ハイオクガソリンはノッキングを抑えるために添加剤を加え自然発火しにくくしている。

(はいきそうち)

シリンダーからの排気を車外に排出するための装置。

(はいきりょう)

シリンダー内のピストンが上下する空間の容積。

(総排気量)
エンジンの大きさを示す値。 シリンダー内のピストンが上下する空間の容積をピストン数だけ合計したもの。

(ばるぶ)

吸気バルブと排気バルブがある。 吸気バルブは混合気をシリンダーに送る。 排気バルブは燃焼後の排気ガスをシリンダー外に排出する。

バルブシステムは複数の種類がある。

DOHC
吸気2つ、排気2つのバルブがあり2本のカムシャフトで開閉する。 元はスポーツカー向け、現在は多くの乗用車に採用。

OHC
吸気1つ、排気1つのバルブがあり1本のカムシャフトで開閉する。 1本で2つを開閉するためカムとバルブの間にはロッカーアームが入る。

OHV
吸気1つ、排気1つのバルブがあり1本のカムシャフトで開閉する。 カムの動きはプッシュロッド、ロッカーアームを通じて伝えられる。 部品熱膨張により開閉タイミングがずれることがあるため日本では現在使われていない。

(ぴすとん)

シリンダー内部におさまる円筒状の部材。 シリンダー内径よりわずかに細く、内部を上下に動く。材質はアルミ合金。

ピストンピンを介してコンロッドクランクシャフトと接続されている。 外周には密着を高めるためのピストンリングが取り付けられている。

(ぴすとんりんぐ)

ピストンの密着を高めるためのリング。

一般的な4ストロークエンジンのピストンリングは3本。

(ふとうえき)

自動車エンジン冷却、床暖房等に使われる液体。 溶剤に消泡剤、漏洩防止剤、金属防食剤等を添加している。

溶剤

(ふゅーえるいんじぇくしょん)

シリンダーに向かう空気に向けてガソリンを高圧で噴射する方式。 キャブレターに変わる燃料噴射方式。

(ふゅーえるいんじぇくたー)

ガソリンインテークマニホールドや燃焼室に噴射する機器。 フューエルデリバリーパイプに接続されている。 コンピュータの指示に応じてガソリンを噴霧する。

(ふゅーえるたんく)

自動車ガソリン軽油が入るタンク。 かつては製が多かったが、現在は軽量で腐食がない樹脂性が多い。 高密度ポリエチレン、高機能樹脂を数層重ねて形成される。

給油口とはフューエルインレットパイプで接続される。 給油時に内部の空気を放出するためブリーザーチューブが平行して備え付けられる。 燃料蒸発時に圧力が高くなるとフューエルベーパーバルブで開放する。

タンク内にはフューエルポンプがある。

(ふゅーえるでりばりーぱいぷ)

燃料パイプから送られてきたガソリンを各シリンダーに振り分けるパイプ。 フューエルインジェクターが取り付けられている。

(ふゅーえるぽんぷ)

燃料に高圧をかけるためのポンプ。フューエルタンク内に設置。 発熱しないようガソリンで冷却される。

ポンプによりガソリンの圧力が上昇しすぎた場合は プレッシャーレギュレーターによりタンクに戻される。

燃料は燃料パイプ経由でフューエルデリバリーパイプに送られる。

(ふらいほいーる)

弾み車とも。 慣性モーメントを利用しエンジンの回転を維持するための部品。 クランクシャフトの端部に取り付けられる。

4サイクルエンジンでは ピストンが2往復するごとに1度の爆発をおこなう。 爆発がない往復で上下運動がとまらないようにする。

(ぷれっしゃーれぎゅれーたー)

フューエルポンプにより ガソリンの圧力が上昇しすぎた場合にタンク内に戻し、圧力を一定に保つための機器。

(ほき)

エンジンを作動させるために必要な機器。 エンジンの動力により駆動。

補機駆動軸によりエンジンに接続される。

(まふらー)

消音器。排気ガスを排出する際の騒音を低減する装置。

排気ガスは高温のため更に膨張しようとする性質があり、一度に大気に放出すると騒音が発生する。 マフラーにはいくつかの部屋があり、その間がパイプでつながれている。 段階的に膨張させて膨張力を低下させ、騒音を減らす。

ターボ車の場合は エキゾーストマニホールドのあとに、 タービン、フロントパイプが追加で設置されている。

エキゾーストマニホールド
シリンダーから出る排気ガスを一つにまとめて 以後の排気管に送る部品。鋳鉄ステンレスが使われる。

(らじえーたー)

冷却水を走行風により冷却する装置。 圧力式のため100度を超えても沸騰しにくいようになっている。 走行風が少ないときは冷却ファンが動作して冷却する。

エンジン内にはラジエーター液の通路があり、冷たい液が流れることによりエンジンを冷却する。

日本の車は縦流れ式が多い。

縦流れ

コアは多数のパイプでつながれている。 放熱効率を高めるためフィンという板で表面積を大きくしている。

後方には冷却ファンがある。

(れいきゃくそうち)

エンジンの冷却を行う装置。 ほとんどの車種では(クーラント)が使われる。

(れしぷろえんじん)

ピストンエンジン。 シリンダーピストンを利用したエンジン。レシプロは往復の意。 シリンダー内部で燃焼を行って気体を膨張させピストンを押し出し動力に変える。 2サイクルはオートバイ、4サイクルは自動車に使われる。

(ろーたりーえんじん)

ローターの回転運動によるエンジン

レシプロエンジンにみられるバルブ機構は不要。 三角形のローターのまわりはハウジングと呼ばれる部品で覆われる。

レシプロエンジンと比べると小型軽量、部品数は少なく済む。

燃費がそれほど良くない、低速トルクが小さい、排ガスの有害物質量が多い等の欠点がある。

構造上エンジンオイルの劣化が早い。

マツダのロータリーエンジン搭載自動車は2012年で生産終了した。

エンジン自体はそれ以降も13Bモデルの生産が続いている。


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