硫黄


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16族元素 > 硫黄

硫黄

(いおう)

S.常温では固体。 通常見られる硫黄は斜方硫黄と呼ばれる黄色い固体。

には溶けないが、二硫化炭素にはよく溶ける。 電気の不良導体で絶縁体によく利用される。

常温では安定だが、高温では多くの元素と化合して硫化物となる。

160度くらいに加熱すると液体となり、これを水中に注いで冷却すると ゴム状の高分子になる。

ゴムに硫黄を加えるとゴム分子間が硫黄原子で結ばれて弾性が増す。 6%混合で軟ゴム、50%混合でエボナイトになる。

工業的には原油中の硫黄分や天然ガス中の硫化水素から得られる。

石油石炭には硫黄分が多く、そのまま燃やすと二酸化硫黄が発生する。

体重70kgの成人の身体には約140gの硫黄が存在する。ほとんどはタンパク質の成分。

多くの同素体が存在する。

化合物

二酸化硫黄SO2 亜硫酸ガスとも
三酸化硫黄SO3
硫化アリル ネギ、キャベツの香りのもと
硫化水素 H2S
硫酸 H2SO4

(ありゅうさん)

H2SO3. 二酸化硫黄を水に溶かすと得られる。 水溶液としてのみ存在する。

強い還元剤で、酸化すると硫酸になる。

(にさんかいおう)

SO2. 無色で刺激臭のある有毒の気体。

によく溶ける。 水溶液は亜硫酸H2SO3といい弱い酸性を示す。 還元作用を示す。 強い還元剤に対しては酸化剤としてはたらく。

(りゅうかすいそ)

H2S.

無色で腐卵臭のある気体。空気より重く有害。 火山温泉の噴出ガスに含まれる。卵等のタンパク質が腐敗したときにも発生する。 湿気、空気があるところではほとんどの金属と反応して硫化物をつくる。

(りゅうかぶつ)

硫黄よりも陽性の元素と硫黄との化合物のこと。

(りゅうさん)

H2SO4.

生産量世界最大の化学薬品。工業的にも重要。

濃硫酸

無色の粘性液体で不揮発性。 以外のほとんどの金属と反応する。 に溶けやすく、この際に多量の熱を発生する。脱水作用がある。 熱した濃硫酸には強い酸化作用がある。

希硫酸

水溶液中で電離しており強い酸性を示す。酸化力、脱水性はない。 イオン化傾向水素よりも大きい金属と反応して水素H2を発生する。


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