衛星 > ロケット
推薬を噴射することで得られる反動を利用した推進装置のうち、 外部から酸素(酸化剤)を取り込まなくてもよいもののこと。 人工衛星打ち上げ等に利用される。
ロケットの重量の約90%は推進剤。
人工衛星打ち上げには第一宇宙速度(約8km/s)、 太陽系探査機打ち上げには第二宇宙速度(約11.2km/s)が必要。
人工衛星を搭載したロケットは東に向けて打ち上げられる。 地球自転速度の分だけ燃料を節約できるとされる。 東部に他国の陸地がある場合は西に打ち上げることもある。
固体ロケット
固体の推進剤を用いる。
取り扱いが簡単で構造も単純。ただし一度点火すると出力調整が効かない。
ロケット本体は高圧ガスに耐える構造にしなければならない。
液体ロケット
液体の推進剤を用いる。出力調整ができるが構造が複雑。
大型ロケットに用いられる。
ヒドラジン(N2H4)を用いる場合もある。
ハイブリッドロケット
燃料と酸化剤のうち一方を固体、もう一方を液体にしたもの。
単純な構造ながら出力調整ができ安全性が高い。
推進方法
電機推進は軌道制御に用いられる。
各国
アリアン5 | ヨーロッパ |
デルタ | アメリカ |
タイタン | アメリカ |
アトラス | アメリカ |
ファルコン9 | アメリカ |
ソユーズ | ロシア |
プロトン | ロシア |
長征 | 中国 |
Polar Satellite Launch Vehicle.
インドのロケット。 4段式で固体、液体併用。 太陽同期軌道、静止移行軌道に人工衛星を投入可能。
Satellite Launch Vehicle. インドが1979年(1980?)に打ち上げたロケット。 4段式の固体ロケットで高度400kmに40kgの人工衛星を投入可能。
アメリカのミサイルを元にしている。
United Launch Alliance. ロッキードマーチンとボーイング両社の合弁企業。 2006年設立。 両者の宇宙部門が統合したもの。
アメリカのICBMおよびロケット。 コンヴェア社が開発。
当初はICBMとして作られたが、のちに衛星打上げ用に転用
アトラスV
エンジンはロシアのRD-180を使用。
アリアンスペース社が開発したロケット。 大型人工衛星の打ち上げが可能。
南米フランス領ギアナのクールー宇宙基地から打上げされる。
HTV. 宇宙ステーション補給機。 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届ける。 補給後は使用済実験機器や衣類を搭載、大気圏に再突入して燃え尽きる。
2009年に初めて打ち上げ。名称はHTV技術実証機。 2号機からは「こうのとり」の名称がつけられた。
2019/11現在、8号機まで打ち上げられた。
アポロ計画のために開発された大型ロケット。
ロケットエンジンの推進力を得るための物質。 固体と液体がある。
CST-100. ボーイングが開発した有人宇宙船。 ISSへの乗組員と貨物の輸送のために開発。
NASAが開発した有人宇宙船。 計5機が製造された。 2011年で運用終了している。
ロシアの有人宇宙船のこと。 1回ごとに使い捨てられる。
ISSへのクルー輸送に使われている。
アメリカのロケット。 もともとはミサイル(ICBM)として開発された。
タイタンII
ミサイルとして開発され、のちにロケットにも転用された。
タイタンIII
A B C D Eの5タイプがある。
Eはボイジャー1号、2号、ヴァイキングの打上げに使われた。
タイタンIV
アメリカ空軍が大型衛星の打上げ用に開発。
最終型。2005/9で引退。
以降はアトラスVに移行。
中国のロケット。
アメリカの汎用ロケット。 ダグラス社が1950年代に開発した中距離弾道ミサイル「ソー」を元にしている。
デルタ
初代。
スペースシャトル運行開始により
1982年に生産が打ち切られた。
デルタII
1986年のチャレンジャー爆発事故以降に生産を再開した。
初代を改良したもの。
打上げ能力は約1.8t。
2007年に発注終了。
デルタIII
デルタIIの改良型。能力は3.8t。
デルタIIと多くの部品を共有している。
デルタIV
2002年から運用開始。コストが高い欠点がある。
アメリカのSpaceX社が開発。 民間の商業打上げロケット。
フロリダのケープカナベラル空軍基地40番射点、 またはケネディ宇宙センターの39A射点から打ち上げられる。
空気抵抗低減のための多い。 ロケットに取り付けるものはペイロードフェアリングと呼ばれる。
ロシアのロケット。 バイコヌール宇宙基地(カザフスタン)から打上げされる。
3段から4段式。 ISSの打上げには3段が使用される。