電動機


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電動機

(でんどうき)

モータ。発電機としても動作する。 電磁誘導の原理を利用している。

発明したのはイギリスの物理学者ファラデー(1791-1867)。 アメリカの電気物理学者ジョセフ・ヘンリー(1797-1878)も同時期に発見していたが発表が遅れた。

電流
直流機直流
同期機交流
誘導機交流

利点と欠点

上記以外のモータ

英数

(DCもーた)

直流機を参照。

(あらごのえんばん)

フランスの物理学者アラゴが1820年に発見した回転原理。

アルミ円盤に磁石を近づけ振れずに移動させると、 円盤が磁石と同じ方向に移動する現象。

磁石を動かすと円盤に渦電流が発生、磁石の磁界との間に フレミングの左手の法則が成り立ち トルクが発生して移動する。

誘導機や電力量計に応用される。

(かいじせいぎょ)

直流機の制御方法の一つ。

界磁調整器の加減により界磁磁束を変えて回転速度を制御する。

(こあれすもーた)

DCコアレスモータ。 銅線だけで籠型に形成させたロータを用いているモータ。 直流で動作。

ロータが軽量なため慣性モーメントが小さくすばやい動作が可能。 ゴギングもなく、静音性が高い。

ブラシありとなしのものがある。

このモータに使われる巻線はコアレス巻線と呼ばれる。

(さーぼもーた)

指示されたとおりに動くモータのこと。 種類は限定されていないが、要求される条件は厳しい。 ロボットの関節等に使用される。

(すたーでるた)

モータの始動方式の一つ。 負荷が重い場合は使用できないことがある。

始動時はモータの固定子巻線をスター結線にし各相に定格電圧の1/√3を印加する。 始動電流、トルクは1/√3になる。

モータが加速して電流が減少するとデルタ結線に切り替え、直線電源電圧を印加する。

機器は電磁接触器、サーマルリレー、タイマを組み合わせて構築する。

(すてっぴんぐもーた)

パルスモータ。 磁極の吸引を半導体で切り替えながら入力パルス信号の数に応じて回転するモータ。

(せいりゅうし)

コミュテータ。 ブラシと協調して整流を行う装置。 直流機の回転軸につけられ、ブラシと接触する。

回転に応じて電流方向を切り換え、電機子巻線がどの位置にあっても常に 一定方向の回転力が発生するように作用する。

(せいりゅうしもーた)

ローターとステーターに電磁石を使ったモーター。

(たんそうゆうどうき)

単相で動く誘導機。単相では回転磁界が発生しないため そのままでは回転できず、いくつかの方法を用いる。

コンデンサモータ
始動コイルと直列にコンデンサを接続、始動コイルに加えた電圧より 進んだ電流を流す。回転が始まるとコンデンサは切り離される。

くま取りコイル形
磁束経路の一部にくま取りコイルを設け、 他の磁束との間に位相のずれをつくる。

(ちょうおんぱもーた)

磁気を使用しないモータ。 超音波振動を発する圧電素子の上に振動体を置き、 その上に適度な圧力をかけた動体を置く。 弾性振動が直線の力となって動体を動かす。

(ちょくりゅうき)

直流で動作する電動機。

磁界の中に電線(ロータ)を配置し、ロータに電流を流すと フレミングの左手の法則により力が発生する。

電流の向きが同じだと回転しないため、整流子ブラシにより 一定回転毎に電流の向きを変えるようになっている。

モータ内に磁界が必要で永久磁石、電磁石(界磁コイル)が用いられる。 小型モータは永久磁石、大型は電磁石が使われる。 電磁石を使う場合はコイル電流を変えることにより動作の調整が可能。

トルクは始動時が最も高い。

電磁石をつくる巻線による分類
発電機では内分巻式が標準、電動機では外分巻式が標準。

他励
自励分巻
直巻
複巻

他励
磁界を発生させる界磁巻線の電源を別電源とする。

自励
界磁巻線の電源に自己起電力を用いる。

分巻
電機子巻線と界磁巻線を並列にする。

直巻
電機子巻線と界磁巻線を直列にする。

複巻
電機子巻線と界磁巻線を直並列にする。

速度制御方法


構造

(でんきし)

アーマチュア。 連続的な回転エネルギーを発生させる装置。

電機子鉄心
ケイ素鋼板を何枚も重ねてつくる。 スロットという溝があり、この溝に電機子コイルが巻かれる。

電機子コイル
電気を通しにくい塗料を塗布した電線を巻いてつくる。

小型電動機では鉄心にコイルが巻かれる。

大型はコイル数を増やすため鉄心にスロットを設け、型巻コイルを埋め込む。 スロットをいくつか飛び越えて巻かれる。 スロットが多いほど回転ムラが少なくなる。

電機子巻線の巻き方

回路数 ブラシの数 用途
重ね巻(並列巻)極数と同じ極数と同じ 低電圧大電流
波巻(直列巻) 二つ 二つ(正負一対)高電圧小電流

(どうきき)

シンクロナスモータ。交流で動作する電動機。

交流で回転磁界を作り出し、磁石を回転させて動作させる。 送風機、ポンプ発電機に用いられる。

自力では始動できず始動装置が必要。 回転速度は磁界の速度と同じ。負荷時は負荷角の分だけ遅れて同速度で回転する。

同期機には入力電流の位相を調整する機能があるため、 変電所で同期調相機としても使われる。

一部の新幹線車両にはPM同期モータを試験的に運用している。

種類

突極形
低速機として水車発電機、エンジン発電機に使われる。

円筒形(非突極形)
高速機としてタービン発電機に使われる。

回転部分による分類

回転界磁型
電機子が固定されており、その内側で界磁が回転する方式。 中、大容量の機器に向いている。 界磁電流の供給にはスリップリングが必要。

回転電機子型
界磁を固定し、その内側で電機子が回転する方式。 スリップリングとブラシが必要。 絶縁の問題で小容量機に採用される。

構造

始動方法

(とるく)

torque. 回転力。回転しようとする力。単位はN・m、kg・m等。 トルクの大きさは、力の大きさと支点からの距離で決まる。

(ぶらし)

直流機の固定子につけられる部品。整流子に接触しており、 電流を切り替えるはたらきをもつ。硬い等が使われる。

(ぶらしれすもーた)

ブラシレスDCモータ。 ブラシのない直流モータ。 メンテナンス性に優れ、機器の小型化が可能。

DCモータとは構造が逆で、 回転子が永久磁石、固定子がコイルになっている。

半導体素子による駆動回路を用いてコイル電流を切り替えて動作させる。

コイル数は3の倍数が基本。 分布巻、集中巻があるが、集中巻が主流。

結線はデルタ結線かスター結線。スター結線が多い。

(もーた)

電動機を参照。

(りにあもーた)

回転形モータを直線状に展開したもの。 遠心力による加速制限がなく、高速運転が可能。

(ゆあつもーた)

油圧ポンプで高圧の油を送って動作させるモータ。 切替バルブを経由して油圧モータに送られる。 回転は遅いが大きな力を得られる。 ポンプを動かすのには誘導機が使われる。

(ゆうどうき)

インダクションモータ。交流で発生する回転磁界を利用して動作する。 アラゴの円盤と同じ原理で動作する。

整流子ブラシがないためメンテナンスが容易。 制御は電圧周波数を変えて行う。

構造

筒状のステータ内部に120度毎に固定コイルが配置されており、三相のU/V/W相が接続される。 電流を流すと順に最大電流の相が変化していき、磁石の回転と同じ効果を得られる。 ステータの芯にはロータが差し込まれている。導体リングと積層鉄板でできており、 コイルに電流が流れるとロータに誘導電流が生じて回転する。

同期速度は周波数と極数により決まる。極数は4極が主流。 回転制御は電圧、周波数制御により行う。


始動時のトルクは小さい。回転が始まると上がるが最終的には負荷に対応したトルクで回転する。 負荷のトルクが始動トルクより大きい場合はモータは回転せず始動できない。

同期速度

周波数が大きいほど速くなる。

電圧が下がっても速度は変わらないが電流が増大する。

トルクは電圧の2乗に比例、周波数の2乗に反比例する。

電圧が90%の場合、トルクは81%(90%*90%)になる。


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