電気理論 > 交流
alternating current(AC). 電圧と電流が周期的に変化する電圧又は電流のこと。 正弦波状に変化する交流を正弦波交流と呼ぶ。
電流の流れ
直流 | 交流 | |
抵抗 | 妨げる | 妨げる |
コイル | 妨げない | 妨げる(周波数が高いほど流れにくい) |
コンデンサ | 流れない(電荷を蓄える) | 妨げる(周波数が高いほど流れやすい) |
記号 | 名称 | 単位 | |
R | レジスタンス | Ω | 抵抗のこと |
L | インダクタンス | ヘンリー | |
C | キャパシタンス | ファラド | capacitance、静電容量のこと |
Z | インピーダンス | Ω | |
X | リアクタンス | Ω |
位相の変化
電流の位相 | |
抵抗 | 同位相 |
コイル | 電圧より90度遅れる |
コンデンサ | 電圧より90度進む |
交流の利点と欠点(直流と比較)
コイルを参照。
inductance. 記号はL。単位はH(ヘンリー)。 コイルに交流が流れると磁界が発生するが、磁束は電流に比例する。 この比例定数のこと。
自己インダクタンス
それ自身の回路に流れる電流が磁界を発生するためのインダクタンス。
相互インダクタンス
ほかの回路で発生した磁界の作用によって電圧に影響するもの。
変圧器は相互インダクタンスを利用することにより変圧する。
imperdance. 交流回路全体の電流の流れにくさ。電圧と電流の比であらわす。 レジスタンス(抵抗)とリアクタンスをあわせたもの。 記号はZ、単位はΩ。
インピーダンスの逆数をアドミッタンスと呼ぶ。
共振を生じさせる電気回路。
一定の周波数で共振し、大きな電流、電圧を発生させる。 これを利用すると特定周波数交流を選別できる。
共振の鋭さはQ値であらわされる。
coil. インダクタ(inductor)、リアクタ(reactor)とも呼ばれる。
導線を環状に巻いたもの。中に鉄心を入れる場合もある。 変圧器、電動機、高周波回路電流制御、ノイズフィルタ回路等に用いられる。
コイルの交流電流の流れを妨げる効果の大きさをインダクタンスと呼ぶ。
電流の流れ
直流 | 妨げない |
交流 | 妨げる(周波数が低いほど流れやすい) |
三相交流起電力、三相交流電圧。 磁界内で3つのコイルを回転、または3つのコイルを固定して磁極を回転させると発生する起電力のこと。
実態は120度ずつ位相がずれた3つの単相交流。3つの電力の和は0となる。
単相で電動機を動かす場合電流の瞬時値が0になることがあるため工夫が必要だが、 三相では全ての線の電流が0になることはないため不要。
三相回路における消費電力のこと。 各相電力の和となる。
交流電圧、電流をこれと等しい仕事をする直流であらわした値。 最大値の1/√2の値。
実効値の量記号
交流と直流に変換すること。 ダイオードのPN接合作用が利用される。
DC. 電流の向きが常に一方向であるもの。 電池、直流発電機等。 家電機器は直流が動作するものが多くこの場合はACアダプターで交流を直流に変換している。
位相差は発生しない。 電圧が常に一定のため遮断が難しい。 電食が発生する。
電解腐食。金属の腐食のこと。 2種の異なる金属の接触面に生じる。 また水中、土中の金属に電流が流れて腐食する場合もある。 直流の場合に影響が大きい。 鉄道レールの漏洩電流によって起きることもある。
コイルとコンデンサを並列につないだ回路にあらわれる電流の波のこと。
henry. 自己インダクタンス、相互インダクタンスをあらわす単位。 固有の名称を持つSI組立単位。記号はH。
Hは大きすぎるため実際にはmHを使うことが多い。
reactance.
誘導性リアクタンス
交流でのコイルの電流の流れにくさをあらわす。
記号はXL、単位はΩ。
容量性リアクタンス
コンデンサの電流の流れにくさをあらわす。
記号はXC、単位はΩ。
コイルにN極が近づくまたは遠ざかる場合の誘導電流の向きに関する法則。