火成岩


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火成岩

(かせいがん)

地下のマントルの上部あたりで生じたマグマが冷やされて固まってできた岩石。 鉱物はケイ素酸素が中心。

固まり方の違い、成分により下記に分類される。 二酸化ケイ素の割合が大きいものは酸性岩、少ないものは塩基性岩となる。

超塩基性岩 塩基性岩 中性岩 酸性岩
火山岩- 玄武岩 安山岩流紋岩
深成岩カンラン岩はんれい岩閃緑岩花崗岩

白っぽい←→黒っぽい
ケイ素が多い←→金属が多い

酸性、塩基性はSiO2の割合により決められる。 水の酸性、塩基性は水素イオンを基準のため、岩石とは異なる概念となる。

SiO2の量が少ない順

超塩基性岩
塩基性岩
苦鉄質岩
中性岩
酸性岩(ケイ長質岩)

(あんざんがん)

火成岩の一種。マグマが地表近くで固化してできる。 中性または弱塩基性。 一般に斑状で色は暗灰色。 日本では火山を中心に多く分布する。

名前の由来はアンデス山脈より。

斑晶

(いろしすう)

火成岩の分類に使われる指数。 有色鉱物全体の体積百分率を基とする。

現在では35,65,90が基準とされる。

(かこうがん)

granite.

火成岩、深成岩の一種。大陸地殻を形成する。

成分の約70%は二酸化ケイ素で、これにより色は白っぽく見え、この中に黒い粒が見られる。 日本の場合は無色鉱物が多いため白っぽい。 結晶はほぼ数mm。

白い部分は長石石英、黒い部分は黒雲母で構成。

墓石や建築材料に使われる。 兵庫県御影で産出されるものは御影石と呼ばれる。

分布が少ない地域は北海道、東北日本海側、紀伊半島南部、 四国南部、九州南部。多いのは中国地方。

カリ長石に富む部分、 カリ長石と斜長石がほぼ等量に含まれる部分(アダメロ岩)がある。

斜長石が多いものは花崗閃緑岩と呼ばれるが、 日本では花崗岩として称している。

大陸の花崗岩はアルカリ長石分が多いため白色ではない。

風化しやすい性質がある。風化して砂状になったものはマサ、 堆積したものはマサ土と呼ばれる。

風化花崗岩が崩壊した場合、ほとんどはマサ土の部分が崩壊する。

(かざんがん)

マグマが地表もしくは地表付近で急速に冷やされることによりできるもの。 班晶が早期に晶出し、この間をガラス質の石基からなる斑状組織が埋める。

(がんたい)

岩石、特に火成岩がある範囲で分伏している場合のこと。

(かんらんいわ)

深成岩、超塩基性岩の一つ。 上部マントルに存在する岩。 等粒状組織。

主成分はカンラン石輝石等の鉱物も含む。 長石は含まない。 ケイ酸分は少なく約45%以下。

上部マントルにあるカンラン岩は輝石等の鉱物が先に融ける。 これにより生じるマグマケイ素の割合が多く、玄武岩質マグマと呼ばれる。

(きがん)

深成岩の一種。

ほぼ輝石で構成。

(きりょくがん)

塩基性の半深成岩

イギリス、日本ではドレライトが変成したもののことをさす。

アメリカ、ドイツではドレライトと同義。

(げんぶがん)

火成岩の一種。塩基性岩。 黒くて緻密な岩石で海洋地殻を形成する。

斜長石輝石を主成分とする。カンラン石を含むこともある。 磁鉄鉱の粒子を含んでいることがある。

和名の由来は兵庫県北部にある玄武洞(火山)より。

火山ガスが抜けた空隙に別の鉱物ができることがある。

(こくようせき)

十勝石。 ガラス質の火成岩。黒いものが多い。

化学成分としては流紋岩デイサイトに属する。

割れた際の破片が鋭いため、石器の材料として使われた。 日本では十勝、長野県諏訪市和田峠、島根県隠岐で産出される。

(しんせいがん)

マグマが地下で長時間(数十万年以上)かけて固まることによりできた岩。 ゆっくりと晶出するため大きさのそろった結晶が集まった等粒状組織がみられる。

(せんりょくがん)

diorite. 深成岩の一種。

主要鉱物は斜長石、角閃石、黒雲母輝石等。 黒と白の鉱物がほぼ同じ割合で入っている。

(そりゅうげんぶがん)

ドレライトを参照。

(それあいと)

斜長石の斑晶を含む斑状の玄武岩

アルカリ成分が乏しく、カルシウムが比較的多い。

石基の輝石はピジョン輝石。

日本では伊豆、箱根で多くみられる。

(でいさいと)

火山岩の一種。安山岩流紋岩の中間の組成。 SiO2量は63-70または63-77重量%。

かつては石英安山岩と呼ばれていたが、石英を含まないことが多いため、 現在はデイサイトと呼ばれる。

(どれらいと)

粗粒玄武岩玄武岩はんれい岩の中間に位置する岩石。

オフィティック組織が顕著。

(はんがん)

ポーフィリーとも。

多量の斑晶をもつ斑状組織の火成岩。 通常は花崗岩質の半深成岩のことを指す。

(はんしょう)

斑状火成岩の石基の中で散在する大きな結晶マグマが急冷し始める前にゆっくり晶出した鉱物。

(はんしんせいがん)
(はんれいがん)

ガブロとも。 玄武岩とほぼ同じ組成の深成岩。塩基性岩。 玄武岩は急速に冷えて形成されるが斑レイ岩は地下深くでゆっくり冷えて形成される。 きめは玄武岩より粗い。

ケイ酸分が少ないマグマからできる。 斜長石、輝石、カンラン石で構成。

黒色の斑レイ岩は黒御影として石材に利用される。

通常は暗黒色から暗灰色。 ケイ酸分は約50%。

海洋地殻の下部ははんれい岩でできていると考えられている。

日本での分布は少ない。

(ひんがん)

安山岩とほぼ同じ成分の半深成岩。

(ぺぐまたいと)

長石石英の巨大な結晶からなる岩石、酸性岩。 粒径は数mになることがある。 一般的には花崗岩ペグマタイトのことをさす。

花崗岩マグマが固まる最後の頃に揮発成分が集まってできる。 ときどき空隙ができ、結晶が発生することがある。

(ほかくがん)

ゼノリス。 火成岩の母岩に含まれる別種の岩石片のこと。 熱変成を受けていることが多い。

(ようがん)

火山岩の一種で火口から流れ出たマグマが冷え固まったもの。

火口から噴出する溶岩の温度は700-1200度。

玄武岩質(苦鉄質)
粘性が小さく、薄く広がった溶岩流をつくる。

安山岩質(中性)
粘性が大きく、盛り上がった溶岩流をつくる。

デイサイト質(ケイ長質)
更に粘性が大きく、溶岩円頂丘をつくる。

(りゅうもんがん)

火山岩の一種。酸性岩マグマが地表近くで固まったもの。

化学組成は花崗岩とほぼ同じで二酸化ケイ素を多く含む。


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