家事を手助けするための電気機器 (このページには家電でないものも含まれる)。
1953年は電気元年と呼ばれ、 冷蔵庫、洗濯機、トースター等が発売された。 1955年には3種の神器として洗濯機、冷蔵庫、掃除機(後にテレビ)が人気になった。
有名家電メーカー
電子機器の防水、防塵性能を規格化したもの。 IEC 60529による。
IP**という記号であらわす。 1番目の記号は防塵性能、2番目は防水性能をあらわす。 Xの場合は省略。
防水はIPX7までは試験方法が規格化されている。 IPX8は各メーカー独自の試験方法を採用できる。
電力を利用して湯を沸かす機器。 ヒートポンプを利用し、大気中の熱を自然冷媒に集めて湯を沸かす。 原理はエアコンと同じ。
電気温水器と比べると消費電力が少なく電気代が安い。 欠点は室外機の騒音が大きいこと。
電気やガスを用いて 食品を上下左右から対流熱で加熱し遠赤外線で蒸し焼きにする調理機器。
オーブンは天火の意。 電子レンジにもオーブン機能を持つものがある。
長時間調理用。温度は調整可能で100-250度まで。
大きな肉、焼き菓子等で使われる。
コンベクションオーブン
ファンを内蔵したもの。高温の熱風を庫内に対留させる。
スチームオーブンレンジ
高温水蒸気を利用して焼く。
食材のなかまで熱が通りやすい。
レンジやヒーター等複数の熱源が利用される。
シャープのヘルシオシリーズは水蒸気だけを使用する。
室内の湿度を上げる機器。乾燥する冬季に用いられる。
スチーム式
水を沸かして蒸気を発生させる。
手入れが簡単。水は煮沸されるため衛生的。
消費電力が大きく、音がうるさい。
気化式
水を含ませたフィルターに風を当てる。
消費電力が低い。
加湿は遅く、また出てくる空気は冷たい。
フィルターの手入れが必要。
超音波式
水を超音波で振動させて細かいミストにする。
消費電力が低い。
タンク内の水に雑菌が繁殖しやすい。
また水に含まれるミネラルの影響で部屋が白く汚れることがある。
ハイブリッド式(温風気化式)
気化式にヒーターを組み合わせたもの。
気化式より効率が高い。
ハイブリッド式(加熱超音波式)
超音波式にヒーターを組み合わせたもの。
雑菌が繁殖しにくい。
他は超音波式と同じ。
特定家庭用機器再商品化法。 特定家庭用機器廃棄物から有用な部品、材料をリサイクルし、廃棄物の減量化、資源有効利用をはかるための法律。
下記の品の処分を依頼する場合はリサイクル料金、収集・運搬料金が必要となる。
室内の空気からホコリ、花粉、ハウスダスト、臭い等を除去する機器。
加湿、除湿機能をもつものもある。
ファン式
ファンにより空気をとりこみ、浮遊物をフィルタで吸着、ろ過する。
ファンの運転音、空気の吸引、排出音が大きい。
またフィルタの定期的な交換が必要。
電機集塵式
浮遊物を帯電させることにより吸着する。
ファンはあるがファン式と比べると静音。集塵性能はファン式に劣る。
また筐体が大きくなる傾向にある。
イオン式
イオンにより臭い物質を酸化、分解する。
また細菌、ウイルスを不活化させる。
ファン、フィルターはないため静かだが、ファン式と比べると集塵性能は劣る。
IH
電気により磁力線を発生させ、トッププレート上の調理器具を発熱させる方式。
鍋、フライパンはIH専用のものが必要。材質は鉄等。
ステンレス(磁石がつかないもの)、銅、アルミの鍋は使用できない。
ラジエント
ニクロム線の発熱を利用する方式。
薄い肉や魚を網や鉄板を用いて直火で焼くこと、 またはグリルを行う調理器具のこと。
オーブンと比べると立ち上がりが早い。
直線的な風を送り、室内の空気を循環させるための機器。
扇風機と比べると羽根は小さい。
室内の湿度を下げる機器。 室内での衣類乾燥にも使われる。
コンプレッサー式
消費電力が少ない。能力は室温に左右され暑いほど強力。
また機器が重くなる。
デシカント式
ヒーターを用いて除湿する。室温が低くてもある程度除湿できる。
消費電力が大きく、室温が上がりやすい。
ハイブリッド式
コンプレッサー式とデシカント式両方の機能を搭載しているもの。
便利だが高価で筐体が大きくなる。
食器の洗浄、乾燥をおこなう家電。
タンク式以外は分岐水栓が必要。
飯を炊くための機器。電気式、ガス式があるが電気式が主流。 電気炊飯器普及前は竈(かまど)で炊かれていた。
マイコン炊飯器
内釜の底部をシーズヒーターで加熱する。ヒーターはマイコンで制御される。
低価格。火力は弱く、大量の炊飯には不向きとされる。
IH炊飯器
電磁誘導の原理でIHコイルから発した磁力線で釜全体を加熱して炊飯する。
ヒーターは使わない。
圧力IH炊飯器
釜を密閉して圧力を高め100度以上の高温で加熱する。
部品点数が増えるためメンテナンスに手間がかかるとされる。
ガス炊飯器
都市ガス、LPガスを用いる。電気よりもエネルギーが多いためおいしく炊けるとされる。
洗濯をおこなう家電。 洗濯機登場以前はたらいと洗濯板が使われていた。 二槽式登場以前の洗濯機は脱水はゴムローラーによる手動方式。
二槽式
洗濯と脱水を別々の槽でおこなう。水張りは手動。
需要は少ない。
全自動式
一槽で洗濯と脱水を自動で行える。
洗濯乾燥式
洗濯、脱水、乾燥が行える。
乾燥はヒーター式、ヒートポンプ式がある。
形状による分類
タテ型
槽に水を張って洗濯する。使用水量が多い。
乾燥機能を使っても乾燥しにくい。
ドラム型
ドラム回転で洗濯する。タテ型より水が少なく済む。
モーターで羽根を回し、風で冷涼感を得る機器。
DCモーターはACより細かな風量設定が可能。また消費電力が低い。 ただしACモータータイプより価格は高くなる。
タワーファン
縦型の扇風機。従来型と比べると縦に長い。横幅は小さく省スペース。
羽根はシロッコファンが用いられる。
欠点は扇風機より音が大きい、細かい分解掃除ができない等。
掃除をするための家電。
掃除機登場以前はホウキとチリトリでおこなわれ、戸外に掃きだされていた。 当時の日本家屋は木、タイル、畳の床が一般的で必要性が薄く、 洗濯機や冷蔵庫と比べると普及は遅れた。 1960年代の団地ブームとともに普及が進んだ。
集塵方式による分類
真空式
モータ前のフィルタでゴミと空気を分離する。
ゴミはダストケースにおさまる。
旧式だが、故障が少ないため業務用では現在も採用される。
紙パック式
ダストケースに紙パックを取り付けたもの。
ゴミはパックに貯まる。
サイクロン式
ゴミはサイクロン(粉体分離器)でゴミと空気に分離される。
円錐形のコーンで遠心力を利用して分離する。
分離できなかった塵はフィルタで除去される。
形状による分類
電源による分類
AC100V式
パワーが強く、電池切れの心配がないが、コードの取り回しが必要。
電池式
コードが不要。パワーは弱く、電池が切れると使えなくなる。
シンガポールの家電メーカー。 創業時はイギリス。
世界で初めてサイクロン掃除機を開発した。
ヒーターを利用してタンク内の湯を沸かす機器。 一般的には昼間より電気代が安い深夜に沸かされる。
機種、電気契約によっては日中に追い炊きができるものもある。 この場合の電気料金は昼間料金が適用されるため割高となる。
レンジ。 2450MHzのマイクロ波による誘電加熱を利用した調理機器。 マグネトロンが使われる。 食品中の水分がエネルギーを吸収して内部で発熱し調理される。
パンを焼くための調理器具。 スタンド型がトースター、箱型はオーブントースターと呼ばれる。
グリルをおこなう。温度が330-400度と高いため短時間調理が可能とされる。 食材の中まで火を通すのは難しい。
パーシャルフリージング。 温度は-3度で食材を半分ほど凍結させた状態にして保存する。 肉や魚の保存に使われる。
ガス、灯油または電気で熱を発生し、ファンで温風を出すヒーター。
灯油の場合はいくつか方式がある。
ブンゼン気化式(ブンゼン式)
気化器で灯油を加熱、バーナに灯油気化ガスを吹き込み燃焼させる。
臭いが少なく安定した燃焼が可能。
消費電力が大きい。ダイニチが採用。
油圧送霧化式
気化筒に空気と灯油をファンとポンプで送り、混合ガスを燃焼させる。
空気と灯油量のバランスをよくする必要がある。
消費電力が少ない。燃焼筒が暖まらないと着火しないため点火に時間がかかる。
また完全燃焼が難しく排気ガスの質が悪いとされる。
コロナが採用。
ポット式
マットを敷いた蒸発皿に油をたらし、ヒーターで加熱・点火する。
臭いが強い。トヨトミが採用。
布等を縫製する機器。
(家庭用ミシン)
コンピュータミシン
現在主流のミシン。機械駆動部品が少ないため故障しにくい。
カムに頼らないためいろいろな模様縫いが可能。
電子ミシン
速度を電子制御する。針停止位置は必ず上になる。
低速でも力があるため厚布を縫うこともできる。
模様選択はダイヤル式。カムは機械式。
コンピュータミシンよりも機能は少ない。
学校の家庭科の授業でよく使われる。
電動ミシン
電子制御基盤のないミシン。
操作はスタートストップボタンかフットコントローラでおこなう。
速度と力が比例するため、高速にしないと力が出ない。
止めたときの針の位置は不特定。
現在はあまり使われていない。
(職業用ミシン)
直線縫い専用のミシン。家庭用より力があり仕上がりが綺麗になる。 生地も選ばない。
(ロックミシン)
かかり縫い専用のミシン。 下記に分かれる。
ニット、カットソーのほとんどは2本針4本糸で縫製される。
食品を冷蔵または冷凍するための機器。 昭和20年代までは大きな氷が冷却源だった。 昭和30年代には洗濯機、テレビとともに三種の神器とされた。
冷媒はアンモニア、フロンが使われ、 2017年現在は炭化水素(イソブタン、シクロペンタン等)が使われる。
温度
ファン式
最も一般的。外部に冷却器があり、ファンで送風する。
自動霜取り機能があるため、霜取りが不要。
小形冷蔵庫はファン式がない。
直冷式
内部に冷却器があるため効率が良い。
定期的な霜取りが必要。
ペルチェ式
冷蔵庫のみ。
調理器具の一つ。 側方、上方から輻射熱を使って素材を焼く。
熱源は電気、ガス。
調理中の煙、臭いは少なめ。 過熱部分に素材の油等が落ちないような構造になっている。 ファン内蔵の製品もあり、煙を吸い込むことが可能。
フィッシュロースター
魚専用のロースター。魚が入りやすい構造。