消化器 > 胃
横隔膜直下の腹腔内に存在する器官。 食道と十二指腸につながる。 食道側から底部、体部、胃角部、前庭部に分かれる。
蠕動運動により食物を運ぶ。 副交感神経の迷走神経の刺激で亢進し、交感神経の刺激で低下する。
胃粘膜は腺上皮細胞で覆われている。 腺上皮の上は粘液で覆われているため通常は消化、損傷しない。 胃液により内部は強酸性(pH1.6〜2.0)に保たれている。
胃粘膜で分泌される物質
傍細胞(壁細胞) | 胃酸、内因子 |
主細胞 | ペプシノーゲン |
副細胞 | ペプシノーゲン、粘液 |
前庭部の一部(基底顆粒細胞)からはホルモンの一種である ガストリンが血液中に分泌される。
胃の疾患
胃から分泌される液や成分のこと。 一日に1〜2L分泌される。 自律神経系(迷走神経)と消化管ホルモンにより調節される。
慢性胃炎
長期にわたる胃の粘膜の炎症。
びらんはみられない。
ピロリ菌との関係が研究されている。
急性胃炎
急激に胃の粘膜に炎症が起こる病気。
浮腫、出血、びらんがみられる。
粘膜の欠損が下の方に進み、陥没した状態のこと。
胃の下部から腸の前面を覆う膜。 腹膜の一部。脂肪組織に富む。
ビタミンB12の吸収に必要なムコタンパク質。 胃や小腸の一部を摘出された場合、B12欠乏による悪性貧血となることがある。
粘膜表面に欠損を起こすもの。 内視鏡で見ると中心が白い苔のようになり、その周りの粘膜は赤くなる。
胃の主細胞から分泌される不活性型の消化酵素。 分泌後に胃酸の作用によりペプシンに変わる。
ペプシノーゲンが胃酸の作用により活性化したもの。 タンパク質の消化に関与する。