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微量で麻酔、鎮痛作用がある薬物。 麻薬及び向精神薬取締法で規制されている。
ラベルには○に麻の表示がされる。 カギをかけた堅固な設備(麻薬金庫)で保管し他の医薬品と区別する。
アヘンアルカロイド類 |
アヘン |
塩酸モルヒネ |
リン酸コデイン |
合成麻薬 |
塩酸ペチジン |
クエン酸フェンタニール |
オキシメテバノール |
コカアルカロイド類 |
塩酸コカイン |
コカ葉 |
その他 |
LSD |
取扱者は都道府県知事から下記の免許を受ける必要がある。 看護師は免許取得できない。
麻薬施用者免許 | 医師、歯科医師 |
麻薬管理者免許 | 医師、歯科医師、薬剤師 |
メチレンジオキシメタンフェタミン。 錠剤型の合成麻薬。 通称はエクスタシー。
覚醒剤と似た構造で、覚醒剤のような興奮作用、 LSDのような幻覚作用をもつ。
1989年に麻薬に指定。
カンナビノイドを参照。
阿片。ケシの未熟果皮に傷をつけると出てくる白い乳液を乾燥させたもの。 20種類以上のアルカロイドが抽出される。 モルヒネ10%、コカイン0.5%等。
ケシ科の刮ハ(さくか)が未熟なうちに特殊なナイフで浅く切り傷をつけると乳液がにじみ出る。 これを集めて弱く加熱乾燥するとアヘンが得られる。 これを塊状にしたものは生アヘンと呼ばれる。
黄褐色または暗褐色で特有の臭いがあり、苦味がある。
成分はアヘンアルカロイド、メコン酸等。 モルヒネ、コデイン、テバイン、パパベリン、ノスカピン(ナルコチン)、ナルセイン等を含む。 下記の2種類に分類され、前者が麻薬に指定される。
アヘンが取れるケシ、アツミゲシはあへん法により規制を受ける。 ただし種子には麻薬成分がないため、食用に使われている。
モルヒネ様神経ペプチドの総称。脳内麻薬とも。 脳のモルヒネ受容体に結合して鎮静作用を示す。
1975年にスコットランドの心理学者、ヒューズとコスターリッツが発見。 体外からアヘンの供給が続くと生産停止され、薬物依存が起こるとされる。
opioid. モルヒネ様の作用をする非アルカロイド化合物の総称。
麻薬性鎮痛薬のことをさすこともあるが厳密には異なる。
オピオイド受容体は脳、脊髄に存在。 μ(ミュー) κ(カッパ) δ(デルタ)がある。
モルヒネ等の麻薬性鎮痛薬はμ受容体に作用する。
鎮咳薬として使われる。アヘンから抽出されるオピオイド。 鎮痛作用はモルヒネの約1/5。 依存性は低い。含有量1%以下の製剤は家庭麻薬として規制から除外される。 これらは一般用風邪薬等に使われている。
非麻薬性のオピオイド系鎮痛薬。がん疼痛及び慢性疼痛に使われる。 依存性が少ないとされる。
麻薬による呼吸抑制、覚醒遅延の改善をおこなう拮抗薬。
脳内モルヒネ。脳内に存在するモルヒネに似た作用を持つ物質。
エンドルフィン |
エンケファリン |
痛みを発する物質。
アヘンから抽出される。麻酔効果、習慣性はない。 平滑筋の鎮痙薬として使われる。血行促進の効果がある。
毒キノコの一つ。 シロシビンを含み、マジックマッシュルームに分類される。
傷をつけると青く変色する。
摂取すると瞳孔が開き、光等に敏感になる。 この他吐き気、しびれ、麻痺、幻覚等を伴う。
麻薬の一種。 PCP、エンジェルダストとも。
使用すると行動や精神状態に異常があらわれる。 少量使用時は解離症状がみられる。
鎮痛薬、全身麻酔薬の一つ。 フェニルピペリジン関連の合成オピオイド。 麻薬に指定されている。
オピオイド受容体と結合し、鎮痛効果を発揮する。 呼吸抑制が強い。
アメリカでは乱用薬物として流通している。
モルヒネをアセチル化してできる麻薬、オピオイド。 鎮痛作用はモルヒネより強い。また依存性は非常に強い。
1899〜1910年の間に鎮咳薬として販売されていたが依存性や禁断症状が強いことがわかり販売が中止された。 現在医療では使われていない。
胎盤を通過するため妊婦への使用は禁忌。
鎮痛に用いられる薬。 脳脊髄内のオピオイド受容体に作用し痛覚伝達系を遮断して強力な鎮痛作用をもたらす。 麻酔前与薬にも用いられる。薬物依存性がある。
モルヒネ | |
コデイン | 鎮咳薬 |
ペチジン | 合成麻薬 |
フェンタニル | 合成麻薬 |
非麻薬、向精神薬として規制
ペンタソジン | 非麻薬 |
ブプレノルフィン | 非麻薬 |
麻薬性鎮痛薬の作用を遮断する。
メサペイン。 オピオイドの鎮痛剤。 モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルの効果がない場合に使用される。 他のμオピオイド受容体作動薬との交差耐性は不完全という特徴がある。
morphine. アヘンから抽出されるアルカロイド。
麻薬性鎮痛薬として鎮痛、がん性疼痛の緩和、下痢止め等に用いられる。 反復して使用すると耐薬性が上昇し、より多くの量を投与しないと効かなくなる欠点がある。 日本では麻薬及び向精神薬取締法で規定されている。
痛みがない場合に投与すると中毒に陥るが、激しい痛みがある場合はほぼ中毒にならない。 ただし副作用は起こりうる。悪心、嘔吐、便秘、眠気等が起こることがある。
痛み止めを定期的に使っていても発生する急激な痛みをやわらげる薬。