気象 > 雲
水蒸気を含んだ空気が上昇し、 断熱膨張で温度を下げると凝結して対流圏に発生する。 実態はごく小さな水滴や氷の結晶(雲粒)の集まり、雲粒の半径は1〜50μm。
地上からの高さによる分類
上層雲 | 極地方3〜8km 温帯地方5〜13km 熱帯地方6〜18km |
中層雲 | 極地方2〜4km 温帯地方2〜7km 熱帯地方2〜8km |
下層雲 | 地表付近〜2km |
発達の仕方による分類
雲の国際的に統一した分類を十種雲形と呼ぶ。
層 | 名称 | 記号 | 種類 |
上層雲 | 巻雲 | Ci | 層状雲 |
巻積雲 | Cc | 層状雲 | |
巻層雲 | Cs | 層状雲 | |
中層雲 | 高積雲 | Ac | 層状雲 |
高層雲 | As | 層状雲 | |
乱層雲 | Ns | 層状雲 | |
下層雲 | 層積雲 | Sc | 層状雲 |
層雲 | St | 層状雲 | |
- | 積雲 | Cu | 対流雲 |
- | 積乱雲 | Cb | 対流雲 |
雲から地表に水滴が落ちてくること、またはその水滴そのもの。
暖かい雨
冷たい雨
雪に氷の雲粒がついたもの。 直径は約2-5mm。 5mm以上のものは雹と呼ばれる。
雲にたまった電気が地上に放電される現象。積乱雲の成熟期に発生する。 雷鳴は空気中を流れるときの衝撃音。 メカニズムについてはまだ不明な点が多い。
雲の中で小さい氷粒と大きい氷粒が衝突すると小さい氷はプラス、大きい氷はマイナスの静電気を帯びる。 大きな氷は落下して雲の下方へ集まる。
電圧は数千万から2億ボルト。 電流は数万から数十万アンペア。
雲の中であられと氷晶が衝突すると電荷が分離すると考えられている。 湿った空気が激しく上昇し、温度の低い層に達するとあられ、氷晶が多量に発生する。
電荷が分離し雲の上方にプラス電荷、下方にマイナス電荷がたまると雷雲となる。 マイナス電荷が地表のプラス電荷に落ちると落雷が発生する。
内陸部では夏、日本海側では冬に多く発生する。
熱雷
真夏の日射により地表面の空気が熱せられ上昇気流となって発生する。
界雷
大気の冷気団と暖気団が接触する境界線で発生する。
渦雷
低気圧、台風の中心等上昇気流の活発なところで発生する。
雷撃
地表の空気中に小さな水滴が無数に漂う状態で1km以上先が見えないもの。 層雲の一種。
冷たくなった地表が空気を冷やすことにより発生する。 朝や夜に発生しやすく、太陽が昇ると蒸発して消える。
雨粒の大きさが2.5mm未満の雨のこと。
目分量で空の9割以上に雲が広がっている状態。
薄曇 | 雲が上層雲の場合 |
曇 | 上記以外 |
Ci.筋雲とも。
上層雲で繊維状に散らばっている。 高さ5-13kmの位置にある氷晶の集まり。
上層雲の一つ。Cc。うろこ雲、さば雲、いわし雲とも。 高さ5-13km。氷晶で構成。陰影はなく一般的に白色。
Ac. 中層雲。ひつじ雲、まだら雲とも。 小さい雲の塊が斑状、帯状になっている。
主に水滴で構成。 高さは2-7km。
下層に発生する雲。背の高い積雲は雄大積雲と呼ばれる。
積雲、雄大積雲が発達した雲で雷を伴う雨を降らせる。 下層から上層にまたがってできる。
雲頂は対流圏界面にまで到達し、平たくなる(かなとこ雲と呼ばれる)。 上昇気流が激しい場合は界面を突き抜けることがある(オーバーシュート)。
下層にできる雲。 地上に接してできることがあり、この場合は霧と呼ばれる。 霧や飽和する直前の空気の層が弱い上昇気流で上空にもちあがってできる。 霧雨をもたらす。
積乱雲から吹き降ろす下降気流が地表に衝突して水平に吹き出す 激しい突風のこと。
weather.
雨上がりの空にあらわれる七色の円弧状の帯。 空気中に浮かんだ水滴に斜めから太陽光がさしこんだときにあらわれる。 水滴がプリズムとなって光が七色に分解される。太陽を背とした空にあらわれる。 通常の虹は内側が紫色で、外側は赤色となる。
全く雲がないか目分量で雲が空全体の1割程度の状態は快晴、 2から8割のものが晴と呼ばれる。
発達した積乱雲にともない発生する氷の粒。 直径は5mm以上。
あられが地上に降る際に溶け、 雨と雪が混じった状態のもの。 観測分類上は雪に含められる。
地表の空気中に小さな水滴が無数に漂う状態で霧以外のもの。
晴れた夏の日の午後に降る激しいにわか雨。 強い日差しで発生した積乱雲が降らせる。 ひょう、あられ、雷を伴うことが多い。
snow. 雲の中でつくられる結晶。 六角形や柱状のかたちをしている。
雲の中で-20度以下になると雲粒の氷の結晶に 水蒸気が凍りついて雪となる。
中層雲の一つ。Ns。雨雲、雷雲とも。 本格的な雨をもたらす。
氷晶、水滴、雪片で構成。色は暗灰色。
低気圧の中心息に存在、高層雲が厚く低くなってできる。 上層、下層に及ぶことが多い。