アクチノイド


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3族元素 > アクチノイド

アクチノイド

(あくちのいど)

アクチニウムからローレンシウムまでの15元素のこと。 周期表では3族の1箱に15元素が入っている。

fブロック元素でf軌道電子をもつ。

アクチニウムからプルトニウムまでは天然に存在する。 アメリシウム以降は人工的につくられた元素。

電子配置。 ラドンの配置の上から7sが満たされる。 その後5fと6dのエネルギーの低いレベルに電子が入っていく。

内殻外殻
5f6d7s
89Acアクチニウム Actinium[Rn] 12
90Thトリウム Thorium [Rn] 22
91PaプロトアクチニウムProtactinium[Rn] 2 12
92U ウラン Uranium [Rn] 3 12
93Npネプツニウム Neptunium[Rn] 4 12
94Puプルトニウム Plutonium[Rn] 6 2
95Amアメリシウム Americium[Rn] 7 2
96Cmキュリウム Curium [Rn] 7 12
97Bkバークリウム Berklium [Rn] 9 2
98Cfカリホルニウム Californium[Rn]10 2
99EsアインスタイニウムEinsteinium[Rn]11 2
100Fmフェルミウム Fermium [Rn]12 2
101Mdメンデレビウム Mendelevium[Rn]13 2
102Noノーベリウム Nobelium [Rn]14 2
103Lrローレンシウム Lawrencium[Rn]14 12

(あいんすたいにうむ)

1952年にマーシャル諸島エニウェトク環礁でおこなわれた核実験により フェルミウムとともに発見された。 発表は1954年。

19核種あり全て放射性。 金属は銀色。 酸化状態は+2,+3。

(あくちにうむ)

1899年にピッチブレンド(閃ウラン鉱)から発見された。

25の同位体があり全て放射性。天然にも存在する。 ランタノイドランタンと性質が似ている。

(あくちのいどしゅうしゅく)

アクチノイドの原子番号が増えるとともにイオン半径が減少すること。 電子が最外軌道ではなく5f軌道に入るため核から引き付けられることにより起こる。 ランタノイドでも同様のことが起こる。

(あめりしうむ)

1945年に発見された元素。 プルトニウム239に原子炉内で中性子を照射して作られた。 同位体は18核種あり、全て放射性。

アメリシウム241はプルトニウム241の副産物として安価に得られるため、 イオン化式煙感知器に使用される。

(うらん)

閃ウラン鉱から発見された元素。 あらゆる岩石中に存在する。 同位体は全て放射性。 金属ウランは銀白色で反応性がきわめて高く希ガス以外の全元素と反応するとされる。

ウラン235、ウラン233は熱中性子により核分裂を起こす。 ウラン235は天然ウラン中に約0.7%しか含まれていない。 原子力発電ではウラン235が用いられている。

主な生産国はカザフスタンカナダオーストラリア

(かりほるにうむ)

1950年にカリフォルニア大学バークレー校で発見された元素。 サイクロトロンを使いキュリウム242にヘリウムイオンを照射して得られた。

同位体は20あり全て放射性。 主要な壊変形式は自発核分裂になっている。

(きゅりうむ)

1944年にカリフォルニア大学バークレー校で発見された元素。 サイクロトロンを使い、プルトニウム239にヘリウムイオン(α粒子)を 照射して得られた。19核種あり、全て放射性。

研究にはキュリウム244が使われる。 酸化数は+2,+3,+4。

(とりうむ)

トール石から発見された元素。 アクチノイド中で地殻に最も多く存在する元素。 同位体は27核種があり、全て放射性。

酸化数は+2、+3、+4が知られる。+2、+3は不安定なものが多い。

トリウム232を含む酸化物、炭化物に中性子を放射すると プロトアクチニウムを経てウラン233が得られる。

(ねぷつにうむ)

最初の超ウラン元素。 1940年に発見された。ウランに中性子を照射することにより発見された。 きわめて微妙だが天然に存在することが認められている。

同位体は19核種があり全て放射性。 ネプツニウム237がもっとも長寿命で半減期214万年。 ネプツニウム系列の基になる核種。

ウラン238に中性子を照射するとネプツニウム239が得られる。 この際副産物としてネプツニウム237も約0.1%得られる。 239の半減期は2.355日でβ-壊変してプルトニウム239を生成する。

(のーべりうむ)

1957年にスウェーデンイギリスアメリカのチームが サイクロトロンキュリウム244に炭素13イオンを照射して得られたと報告されたが 確認できなかった。 1958年にシーボーグらがキュリウム246に炭素12イオンを照射して得られた。

17核種あり全て放射性。酸化状態は+2、+3。

(ばーくりうむ)

1949年にカリフォルニア大学バークレー校で サイクロトロンを使い アメリシウム241にヘリウム原子核を照射して発見された。

銀白色で空気により酸化しやすい。 酸化状態は+2,+3,+4。

同位体は19あり全て放射性。 研究には長寿命の249が用いられる。 原子炉内で得られる。

(ふぇるみうむ)

1952年にマーシャル諸島エニウェトク環礁でおこなわれた核実験により アインスタイニウムとともに発見された。 発表は1954年。 スウェーデンのノーベル物理学研究所でもウラン238に酸素イオンを 衝突させて得られている

同位体は17核種あり全て放射性。 酸化状態は+2,+3,+4。

フェルミウム以降の元素は原子炉内での プルトニウム239の長期多重中性子捕獲では得られず、 加速されたα粒子、重イオンの照射で得られる。

(ぷるとにうむ)

1940年に発見。 きわめて微妙だが天然に存在することが認められている。

20の同位体があり全て放射性。 性質はプルトニウム239を使って研究されている。

金属プルトニウムは銀白色で反応性が高く希ガス以外の全元素と反応するとされる。

原子力発電の燃料として使われる。

(ぷるとにうむ239)

1941年にウラン238に中性子照射することにより発見された。

中性子照射により核分裂を起こすため原子爆弾に使用できる。

極微量ながらウラン鉱石中に含まれている。

(ぷろとあくちにうむ)

閃ウラン鉱から発見された。 α壊変によりアクチニウム227になるため、プロトアクチニウムと名づけられた。

29核種があり、全て放射性。一部は天然に存在する。 性質はタンタルに類似している。

(めんでれびうむ)

1955年にカリフォルニア大学バークレー校で発見。 サイクロトロンを使いアインスタイニウム253にヘリウムイオンを照射して得られた。

同位体は15核種。全て放射性。 酸化状態は+1,+2,+3。

(ろーれんしうむ)

1961年にカリフォルニア大学バークレー校で発見された元素。 重イオン線形加速器を使い カリホルニウムホウ素イオンを照射して得られた。

12核種があり全て放射性。+3の酸化状態をとる。


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