変調


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変調

(へんちょう)

音声信号等の情報を搬送波に乗せること。

アナログ変調
信号に応じて搬送波の振幅、周波数位相を変化させる。

デジタル変調
信号をデジタル信号に変換し、それにより搬送波の振幅、周波数位相を変化させる。

パルス変調

多重変調方式

英数

Amplitude Modulation. 振幅変調。 搬送波の振幅を変化させて変調する方式。 AMラジオ無線に用いられる。 地上波アナログ放送の映像変調にも使われていた。

回路がシンプルなため機器の小型化が可能。 ノイズに弱く高い音質は得にくい。

振幅変調では搬送波の上下周波数に上側波、下側波が生じる。 上側波-下側波の間が占有周波数帯幅となる。 音声の周波数は数10Hzから3000Hz(3kHz)の範囲にあるため、占有周波数は搬送波の±3kHz、6kHzとなる。

上側波帯、下側波帯はともに同じ成分が含まれている。 SSB方式ではどちらか片方のみを送信する。この方式では周波数の有効利用がはかれる。

Amplitude Shift Keying. 振幅偏移変調。デジタル変調。

振幅の変化により0と1をあらわす。

Complementary Code Keying. 相補型符号変調。 DSSSを拡張したもの。IEEE 802.11bで採用。

符号を用いてDQPSK(差動4層位相変調)信号を拡散する。

D

(1). Direct Sequence Spread Spectrum. 直接拡散方式。 無線データ通信の変調方式(スペクトラム拡散)の一つ。 IEEE802.11bで使われる。

元の信号にPN符号(擬似雑音符号)をかけあわせ広い範囲に薄く広げて 信号を拡散させ送信する。

受信側は信号を同じPN符号で逆拡散して復調する。 元の信号に戻すにはPN符号成分を取り除く必要があるが、 PN符号がわからないと雑音か信号かのみわけがつかないしくみになっている。

(2). dual SIM single standby. デュアルSIMのモバイル端末でどちらか片方のSIMカードによる待ちうけ、 データ送受信ができるもの。

Differential Phase Shift Keying. 差動位相偏移変調。

PSKの一種。 搬送波の位相の変化を検知し、直前の位相と比べて信号を取り出す。

Differential Quadrature Phase Shift Keying. 差動4相位相偏移変調。

DPSKの一種。 変調された4つの位相にそれぞれ2ビットのデータを割り当てる方式。 直前の搬送波との差分を利用して情報を与える。

F

Frequency Division Duplex. 周波数分割複信。

同時送受信方式の一つ。 使用する周波数帯域を二分割し、片方を送信、もう一方を受信用として同時送受信をおこなう方式。

LTEで使われる。

Frequency Division Multiplexing.

周波数分割多重方式。 周波数帯域を複数の狭い帯域のチャンネルに分割し、それぞれを独立したチャンネルとして使用する方式。 テレビラジオで採用されている。

Frequency Division Multiple Access.

周波数分割多元接続。多元接続の方式の一つ。

単一伝送路を周波数帯で分割し、複数の通信主体に割り当てる。

干渉を避けるため分割周波数帯の間にガードバンドという空白が必要。

周波数ホッピング方式。 スペクトラム拡散の方式の一つ。 Bluetooth、IEEE802.11で使われる。

通信秘匿性と耐雑音性を高める。 一次変調された変調波を高速でホッピング(周波数移動)する。 直接スペクトラム拡散方式と比べると回路や制御が単純。

1941年にハリウッド女優のHedy Lamarr(ヘディー・ラマー)、 ピアニストのGeorge Antheil(ジョージ・アンタイル)が魚雷制御用無線リンクとしてアメリカの特許を取得。

Frequency Modulation. 周波数変調。 搬送波の周波数を変化させて変調する方式。

FMラジオ、無線、ワイヤレスマイクに用いられる。 地上波アナログ放送の音声変調にも使われていた。 AMと比べるとノイズに強い。

Frequency Shift Keying. 周波数偏移変調。デジタル変調。

搬送波の周波数の変化により0と1をあらわす。

ガウス型周波数偏移偏重。 FSKの一種で、ガウス型フィルタを用いたもの。 変調前にパルスを整形して帯域幅を減らす。

Bluetoothに使われる。

Minimum Shift Keying. 変調指数0.5の位相連続FSKのこと。

またGMSK(Gaussian filtered MSK)は 周波数帯域を更に狭くすることが可能。

O

Orthogonal Frequency Division Multiplexing. 直交周波数分割多重。デジタル信号の変調方式の一つ。FDMの一種。 マルチキャリア変調方式の一種。

ある周波数帯域内に複数の異なる周波数の搬送波(サブキャリア)を形成、 それらを同時に送受信させてで多重化を行う。

サブキャリア内ではQAM等で信号を変調する。

隣り合う搬送波同士は位相を90度ずらして直交させ、 どのサブキャリアの中心周波数でも両隣のサブキャリアの信号強度が0になるよう調整される。

ADSL無線LANWiMAX、地上デジタル放送で使われる。

Orthogonal Frequency Division Multiple Access.

OFDMTDMAを組み合わせた方式。

各サブキャリアの使用権を極めて短い時間毎に分割し、異なる通信主体に割り当てる。 電波状況に応じて割り当てを細かく変更できる。

LTE(ダウンリンク)、5G、WiMAX、Wi-Fi 6等で使われる。

P

Pulse Amplitude Modulation 4. 4レベルパルス振幅変調。

2つのビットを重ねて4つの電圧レベルを用いる信号伝送方式。

00,01,10,11の4段階がある。

一周期あたりでNRZの2倍の情報を伝送できる。

Phase Modulation. 位相変調。アナログ変調。

信号を搬送波の位相変化により伝送させる。

Phase Shift Keying. 搬送波の位相をデジタル信号で変化させる方式。 アナログデジタル変換にはPCMが用いられる。

BPSK2相
QPSK4相

DPSK

8相以上の変調方式もある。

BS4Kの変調に使われる。

同じ周波数の搬送波を伝送信号の0、1に応じて位相をずらす。

BPSK2相0、π
QPSK4相0、π/2、π、3π/2
8PSK8相

BPSK
位相が180度異なる波を組み合わせる。 一変調で2値1ビットの信号を送ることができる。

QPSK
位相が90度異なる4つの波を組み合わせる。

8PSK
位相が45度異なる8つの波を組み合わせる。 8値3ビットを送ることができる。 位相変化が小さいため誤ったデータの受信によるエラーが多い。

TC8PSK
8PSKの一種。 トレリス符号を併用しエラーを訂正する方式。

Q

直交振幅変調。 振幅位相変調の一つでASKPSKの組み合わせで構成。

位相が直交する2つの波を合成して搬送波とし、 それぞれを振幅変調して伝送する。

アナログ、デジタル信号に対応するが、 一般的にはデジタル信号対応のものをさすことが多い。

効率はよいがノイズに弱い。

16QAM
一搬送波に4段階の振幅変調をおこなう。一度に16値が送れる。

256QAM
Wi-Fi 5で使われる。

1024QAM
Wi-Fi 6で使われる。

S

LTEのアップリンクのアクセス方式。 OFDMを使用している。

ユーザー毎に一つのRB(キャリア)を割り当てる。

1つのキャリアのみ変調するため、 OFDMAに比べてピーク電力を下げることができる。

サブキャリアの1RBは180kHz。

Single Side Band Communication System. 単一側波帯通信方式。

送信側が片側の側波帯(通常上側)のみ送り、 受信側で搬送波に相当するものを加えて通信を行う方式。

DSBと比べると周波数帯域が少なく済む。 送信電力も少なくて済む。

T

Time division duplex. 時分割複信。

同時送受信方式の一つ。

一つの伝送路(搬送波)で同一周波数帯を使用、 時間軸で細かく分割することにより送信と受信を交互に行う方式。 送受信を高速で切り換えることで疑似的に全二重通信を実現する。

LTEで使われる。

Time Division Multiplex. 時分割多重。 複数のデジタル信号を時間系列に配列して伝送する。

Time Division Multiple Access. 時分割多元接続。

多元接続の方式の一つ。 伝送路の利用権を極めて短い時間毎に均等分割し、複数の主体に順番に割り当てる。 区切られた単位時間はタイムスロットと呼ばれる。

干渉をさけるためタイムスロット間にわずかな無通信時間(ガードインターバル)が必要。

(おしれーた)

発振機のこと。

(けんぱ)

復調を参照。

(さぶきゃりあ)

搬送波を多数生成し一つの搬送波に合成する方式で、その構成単位となる個々の搬送波のこと。

(しゅうはすうしんせさいざ)

周波数発振のための回路。 位相比較器、ループフィルタ、VCO、分周器で構成。

(しゅうはすうべんべつき)

周波数変調された電波を振幅変調に変換するための機器。

(しゅうはすうほっぴんぐ)

FHSSを参照。

(すいしょうしんどうし)

水晶の振動を元とした発振回路。 水晶の圧電効果を利用している。 アメリカで1920年代に発明された。

ラスカを用いた人工水晶が使われる。 製作の際に結晶軸に対してどのような角度で切り出すかにより、特性や振動モードが変わる。

(すぺくとらむかくさん)

無線データ通信の変調方式の一つ。 信号を広い周波数帯に拡散して送信する。もともとは軍事技術だった。

スペクトラムは周波数分布の意。 通常よりはるかに広い周波数帯域を用いて伝送する。 送信時には拡散、受信時には圧縮される。

二次変調で周波数拡散をおこなうため、ノイズが混入しても影響を受けにくい。 軽微なエラーは訂正される。

(ぞうふく)

入力信号に比べてより大きな電力の信号を出力する作用のこと。 増幅器が用いられる。

(そくはたい)

搬送波を振幅変調する場合に 搬送周波数の上下に生じる帯域のこと。

(はっしん)

直流電源からエネルギーを得て振動を持続する回路のこと。

増幅器で増幅された出力側交流電圧の一部を入力側と同位相になるように 帰還させると出力交流電圧が更に増大し、一定振幅で振動が持続するようになる。

自励発振回路
トランジスタによる回路。コイルコンデンサの変化により広い周波数範囲で 発振周波数を連続的に変化できるが、周波数安定度が低い。

水晶発振回路
周波数制御に水晶振動子を用いる。発振周波数は水晶の厚さと大きさで決まる。 安定度が高く、10MHz程度まで正確な周波数を発振できる。

発振器

(はんそうは)

キャリア。 信号を乗せた高周波のこと。

(ふくちょう)

検波。 受信した変調波から元の音声信号等の情報を復元して取り出すこと


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