貨物輸送用の車両。 主流はコンテナ貨車とタンク貨車。
ブレーキ制御は自動空気ブレーキ。機関車より制御される。 最高速度は貨車のブレーキ能力により変わる。
「ム」の記号は大正初期にあらわれた15t積の馬匹(ムマ)輸送用貨車、ワム19780が由来。 これ以降15t積みをあらわす記号になった。
1つめの記号(用途)
記号 | 名称 |
ワ | 有蓋車 |
ス | 鉄側有蓋車 |
テ | 鉄製有蓋車 |
レ | 冷蔵車 |
タ | タンク貨車 |
ト | 無蓋車 |
セ | 石炭車 |
チ | 長物車 |
シ | 大物車 |
コ | コンテナ貨車 |
ホ | ホッパ車 |
ヨ | 車掌車 |
ク | 車運車 |
ツ | 通風車 |
2つめの記号(荷重)
記号 | 荷重(t) |
無記号 | -13 |
ム | 14-16 |
ラ | 17-19 |
サ | 20-24 |
キ | 25- |
貨物車両の一種。記号はフ。 車掌、制動手が乗車するスペースがある。
車掌車と違い貨物が搭載可能。
1926年輸入1927年製造開始の雪かき車。24両。 初期の名称はユキ400、キ400。
貨物列車の車掌が乗車する車両。記号はヨ。 貨物の搭載はできない。
列車の最後尾に連結される。 車掌弁、手ブレーキが設置。
1980年代から連結が廃止されていった。
貨車の一種。記号はミ。 初期の名称は水槽車。 蒸気機関車用の水の輸送に使われた。
大半は廃車となった炭水車を改造してつくられた。
ミム100は新製製造。
石炭輸送用の無蓋車。積載24t。
石炭輸送用のホッパー車。 1951年製造開始。2730両製造、30t積。全長8.7m。 制限速度は65km/h。石炭を搭載した場合は55km/h。
最盛期は50両以上で運転された。
車体はセキ1000とほぼ同じだが台車が異なる。
台車はTR41A、TR41C。 41Cはまくら梁高さを低減したもの。
ホッパ車の代用として石灰石の輸送にも使用された。 伯備線、美祢線でみられた。
1968年の貨物列車高速化実施により、最高速度65km/h以上の貨車は識別されるようになった。 セキの前に小さな「ロ」の文字が付加され、車体に黄帯が表示された。
北海道内限定の車両は「道外禁止」の表示がなされていた。
1993年形式消滅。
1968年改造。セキ3000の台車を交換したもの。1509両。 制限速度は65km/h。
セキ3000の脱線事故が多発したことによる。
1998年形式消滅。
台車はTR41B。
石炭輸送用の貨車。 記号はセ。 構造はホッパ車に類似している。
石灰石、鉄鉱石等の輸送にも使われた。
1948年製造開始。無蓋貨車。5617両。
1961年製造開始。8148両。 トラ40000の耐久性を高めたもの。 床と妻板を木製から鋼板製に変更した。妻板はプレス鋼板、側面は木製アオリ戸。
トラ145000
床を鋼板から木製に改造したもの。800両。
妻板は妻柱付の平鋼板に変更された。
1962年製造開始の無蓋貨車。3205両。 全長8076mm。荷重は18/15t。
無蓋車初の全鋼製車両。
1986年消滅。
1967年製造開始。17t積。5100両。
1964年製造開始、2436両改造。
種車はトラ23000、トラ35000。チップ輸送用。
2002年廃車。
鉱石、砕石、セメント、小麦等粒状、粉状のものを輸送する貨車。 記号はホ。 1953年に制定。
郵便物を運ぶための鉄道車両。記号はユ。 1986/10/1で郵便車による輸送は終了。
1962年製造開始の貨物車掌車。905両製造。 ヨ5000の後継。
1954年製造開始の冷蔵車。1300両。レ10000からの改造車を含めると1841両。
走行装置は二段リンク、最高速度75km/h。