風
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地学 大気 > 風
(かぜ)
空気の流れのこと。気圧差により発生する。
地上の風はこの他に気圧傾度力、コリオリ力、地上との摩擦力が関係してくる。
- 気圧傾度力 等圧線に直角
- コリオリ力 風向きに直角
- 摩擦力 風向きと逆向き
- 気圧傾度力 = コリオリ力 + 摩擦力 のかたちでつりあう。
- 上空では地上の摩擦力の影響が小さくなる。
- 風向きは高度が上がるほど等圧線と平行になってくる。
- 風向 風が吹いてくる方向
- 風速 風の強さ、通常は秒速であらわす、日本式天気図では風力であらわす
(あねったいこうあつたい)
中緯度高圧帯。中緯度にできる気圧の高い地帯。
- 赤道上空から常に空気が送られてくるため空気がたまって気圧が高くなる。
- 下降気流は断熱圧縮により温度が上がり、湿度が下がる。
- このため熱く乾燥した高気圧(亜熱帯高気圧)ができる。
- アフリカ、中東、オーストラリアの砂漠はこの高気圧により形成された。
(かいりくふう)
1日を周期として風向きを変える風。
- 陸上と海上の気温差により発生する。
- 朝方、夕方は無風状態となり、それぞれ朝凪、夕凪と呼ばれる。
- 夏に発生することが多い。
- 昼間 海風 海から陸へ吹く
- 夜間 陸風 陸から海へ吹く
(きせつふう)
季節によって風向きが大きく変わる風。
- 大陸の多い北半球で発生する。
- 日本を含む東南アジア、インド洋北部が主な地域。
- 海洋が大陸と比べて温度変化が少ない事により発生する。
- 夏季 海洋から大陸へ吹く
- 冬季 大陸から海洋へ吹く
夏は海洋の湿った空気を大陸に運ぶため雨季になることが多く、
冬季は大陸の乾いた空気を海洋に運ぶため乾季になることが多い。
(きだん)
水平方向にほぼ一定の性質をもった空気の巨大なかたまり。
- いくつかの種類があり、どの気団に覆われるかにより気象の様子が変わってくる。
- 気団同士の境目(前線)では気象が激変する。
日本に影響を与える気団
気団 | 記号 | 発現地 | 主発生時期 |
シベリア気団 | cP | シベリア大陸 | 冬 | 寒冷乾燥、日本海を渡るときに変質 |
オホーツク海気団 | mP | オホーツク海 | 梅雨期、秋 | 寒冷多湿、陰鬱な天気 |
小笠原気団 | mT | 日本南東方海上 | 夏 | 温暖多湿、好天を伴う |
長江(揚子江)気団 | cT | 揚子江下流域 | 春、秋 | 温暖乾燥、移動性高気圧として好天を伴う |
シベリア気団
- シベリア高気圧をつくる。
- 乾燥した気団だが日本海を渡る際に多湿となる。
オホーツク海気団
- オホーツク海高気圧をつくる。
- 梅雨の原因とされるが実際にはオホーツク海高気圧がなくても梅雨は発生する。
小笠原気団
- 太平洋高気圧により発生する気団。
- 小笠原高気圧をつくる。
- 夏の季節風はこの気団から吹き出す。
- 小笠原高気圧が張り出すと日本は盛夏となる。
(きょくとうふう)
極偏東風、周極風。
極高圧帯から高緯度低圧帯(亜寒帯低圧帯)に向けて極高気圧から吹き出す東よりの風。
貿易風、偏西風と比べると弱い。
(こうそうてんきず)
ある気圧になった高さの分布を示した天気図。
気象庁では300hPa、500hPa、700hPa、850hPa等の高層天気図を作成している。
- 等温線 等しい温度を結んだ破線
- 等高度線 同じ高度のところを結んだ実線、この上に値(単位:メートル)が記載される
数値は上段が気温(度)、下段は気温と露点の差(度)。
300hPa | 約9000m | ジェット気流の判断 |
500hPa | 約5500m | 一般流(台風を動かす風)、対流圏中間に位置する |
700hPa | 約3000m | 雨雲の高さ、雨域の判断 |
850hPa | 約1500m | 気団 |
天気予報で「上空に氷点下nn度の寒気が…」と予報される場合は約5500mの高さをさす。
(こりおりりょく)
地球の自転により発生する力。
フランスの物理学者フーコー(1819-1868)が地球が自転している証拠として示し、
同じくフランスの物理学者コリオリ(1792-1843)が明らかにした。
- 北半球では物体や空気の運動方向に対し右向きにはたらく。南半球では左向き。
- 高緯度になるほど力が大きくなる。
- 赤道でははたらかない。
(じぇっときりゅう)
亜熱帯ジェット気流
寒帯前線ジェット気流
- 偏西風の中でも特に強い帯状の気流。
- 中高緯度地域の大気の循環に大きな影響を与えている。
- 対流圏と成層圏の境目あたり(上空10km付近)が最も速く、時速約360km。
- 南北に蛇行して流れており、形は時間とともに変わっていく。
- ジェット機が東へ向かう際にはこの気流が利用され、同じ航路を西へ向かう場合と比べると所要時間が短縮される。
(せきどうていあつたい)
赤道付近にある気圧の低い地帯。
- 日射量が多いために空気が暖められて地上気圧が低くなる。
- 南北から吹いてくる風がぶつかって上昇気流となるため積乱雲が発生しやすい。
- 積乱雲の帯を熱帯収束帯と呼ぶ。
(ぜんせん)
気団と気団が接する境界面(前線面)と地表面の交線のこと。
暖気と寒気が接する。
温暖前線
- 軽い温暖気団が寒冷気団の上を滑昇して生じる。
- 前線面の傾きはゆるやか。
- 乱層雲による穏やかな雨が長時間にわたって降る。
- 前線は寒冷気団のほうに向かってゆっくり移動していく。
寒冷前線
- 重い寒冷気団が温暖気団の下にもぐりこんで生じる。
- 前線面の傾きは急。
- もぐりこまれた暖気は上昇気流となり積雲、積乱雲を発生させ激しい雷雨や雹が生じることもあるが時間は短い。
- 前線は温暖気団のほうへ速いスピードで進む。
- 前線が通り過ぎると気温が下がる。
閉塞前線
- 速い寒冷前線が遅い温暖前線に追いついたときに発生する。
- 暖気は上昇して積乱雲を発生させるため、比較的強い雨や雪が降る。
停滞前線
- 寒冷気団と温暖気団がぶつかりあった際に両者の勢力が均衡している際に発生する。
- ほとんど動かず一ヶ所に長く停滞する。
- 梅雨前線は停滞前線の一種。
(てんきず)
場所によって気圧がどのように異なるか示した図。
- 地上天気図 海面気圧をもとにつくられた天気図、等圧線が使われる
- 等圧面天気図 高度の高いところの天気図、等高度線が使われる
(とうあつせん)
天気図で気圧が等しい地点をなめらかな線で結んだもの。
- 気圧傾度力は等圧線と直角の向きにはたらく。
- 等圧線の間隔が狭いほど風が強くなる。
- 地衡風 等圧線に対して平行に吹く風
- 傾度風 風が曲がりながら吹く場合の遠心力も考慮した風
(はどれーじゅんかん)
低緯度地域で起こる大気の循環。
(北半球の場合)赤道付近で上昇した大気は北に移動、北緯30度付近で下降して
中緯度高圧帯(亜熱帯高圧帯)を形成する。
地表からは北東貿易風により赤道に戻り、循環が完成する。
(へんせいふう)
亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)から亜寒帯低圧帯(高緯度低圧帯)へ
一年中恒常的にふく西よりの地上風、上空風。
北半球大陸西岸や陸地の少ない南半球で発達。特に上空は強い風となる。
地球の自転(コリオリ力)の影響で南北に大きく蛇行することがあり、偏西風波動と呼ばれる。
(へんせいふうはどう)
ジェット気流が南北方向に波状にうねりながら吹く現象。
(ぼうえきふう)
亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)から赤道低圧帯へ恒常的に吹く東よりの地上風。
- コリオリ力により東に曲がる。
- 北半球では北東貿易風、南半球では南東貿易風となる。
- 18世紀の帆船時代に貿易風帯は重要な航路となった。
(ろすびーじゅんかん)
偏西風波動に伴っておきる中緯度と高緯度の大気の循環。
偏西風が南北に蛇行する事により熱が南北方向に輸送される。
(やまたにふう)
山間部でみられる1日を周期として風向きが変わる風。
- 昼間 谷風 山麓から頂上に向かって吹く
- 夜間 山風 頂上から山麓に向かって吹く
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