1文字 | T | 1極を大地に直接接続 |
I | 全充電部を大地から絶縁、又はインピーダンスを介して1点を大地に接続する | |
2文字 | T | 電力系統のどの接地点からも独立した大地に機器を直接電気的に接続する |
N | 電力系統の接地点(中性点、又は1相)に機器を直接電気的に接続する | |
続く文字 | S | 保護機能を接地側導体とは別の導体で行う |
C | 中性線及び保護機能をPEN導体に統合 |
TT接地
日本で使われる方式。系統接地と機器接地が独立している。
TN接地
系統接地と機器接地が導体で接続される。
アース。 感電、漏電防止、電気機械器具を正常に動作させるためにおこなう工事。 接地をおこなうと導体の電位は地面の電位と等しくなり、ほぼ一定に保たれる。
地面に接地棒、接地銅板を打ち込むか埋め、電線を通じて対象機器に接続する。 電線の太さ、接地抵抗値は法規で決められている。 電線は緑色の被覆が用いられる。
一部のコンセントには接地極、接地端子があり、 差し込むか、機器の接地線を接続すると接地がとれる。
種類
名称 | 旧名称 | 摘要 |
A種接地工事 | 第1種接地工事 | 特別高圧、高圧 |
B種接地工事 | 第2種接地工事 | 変圧器二次側の低圧 |
C種接地工事 | 特別第3種接地工事 | 300V超過低圧 |
D種接地工事 | 第3種接地工事 | 300V以下低圧 |
(接地抵抗値)
種別により異なる。家庭で使われる接地はD種。
(A種) 10Ω以下。
(B種) 変圧器の高圧側又は特別高圧側の電路の一線地絡電流のアンペア数で 150を除した値に等しいΩ数以下。ただし5Ω未満であることを要しない。
(変圧器の高圧側の電路又は使用電圧が35000V以下の特別高圧側の電路と 低圧側の電路との混触により低圧電路の対地電圧が150Vを超えた場合に、 1秒を超え2秒以内に自動的に高圧電路又は使用電圧が35000V以下の特別高圧電路を 遮断する装置を設けるときは300) (1秒以内に自動的に高圧電路又は使用電圧が35000V以下の特別高圧電路を 遮断する装置を設けるときは600)
(C種) 10Ω以下。 (低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下、 動作時間0.2秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下。)
(D種) 100Ω以下。 (低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下、 動作時間0.2秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下。)
(接地線の太さ)
A種接地工事の接地線の太さ
銅 | ||
固定して使用する電気機械器具 | 2.6mm以上 | 5.5mm2以上 |
移動して使用する電気機械器具(可とう性不要) | 2.6mm以上 | 5.5mm2以上 |
B種接地工事の接地線の太さ
変圧器1相分の容量 | 接地線の太さ | ||
100V級 | 200V級 | 400V/500V級 | 銅 |
5kVAまで | 10kVAまで | 20kVAまで | 2.6mm以上 |
10 | 20 | 40 | 3.2 |
20 | 40 | 75 | 14mm2以上 |
40 | 75 | 150 | 22 |
60 | 125 | 250 | 38 |
75 | 150 | 300 | 60 |
100 | 200 | 400 | 60 |
175 | 350 | 700 | 100 |
変圧器1相分の容量について
三相 | 定格容量の1/3 |
単相同容量Δ結線またはY結線 | 単相の一台分の定格容量 |
単相V結線(同容量) | 単相の一台分の定格容量 |
単相V結線(異容量) | 大きい容量の単相の定格容量 |
C種又はD種接地工事の接地線の太さ
一般の場合(銅) | ||
20A以下 | 1.6mm以上 | 2mm2以上 |
30 | 1.6 | 2 |
50 | 2.0 | 3.5 |
100 | 2.6 | 5.5 |
150 | 8 | |
200 | 14 | |
400 | 22 | |
600 | 38 | |
800 | 60 | |
1000 | 60 | |
1200 | 100 |
トランス低圧側に行われる接地。 1次と2次が接触してもトランス2次側の対地電圧を150V以下に抑える。
接地のこと。
大地との静電容量で高周波接地を行うこと。
架空に設置する接地線。 B種接地で認められている。
直撃雷や誘導雷から架空送配電線を保護するための導線。接地してある。 鉄塔、電柱に設置される。
静電遮蔽効果により雷による誘導電圧を約半減できる。
金属ケース、シャーシ、回路パターンの接地のこと。 アースとは区別される。
停電作業中の安全確保のために接地。 労働安全衛生規則第339条(停電作業を行う場合の措置)で定められる。
誤送電された場合の安全対策として短絡接地器具が使われる。 残留電荷の放電にも使われる。
1.3mの溶融亜鉛めっき鋼棒を数本継ぎたして目的の深度まで打ち込むもの。
鋼棒に銅を被覆したもの。 接地工事で使用、地盤に打ち込む。
単独式
棒とリードがセットになっている。連結はできない。
連結式
2本または3本連結して使用可能。
接地リードで電線と接続する。
送配電でおこなわれる接地。 送電線事故発生時の中性点電位上昇による障害を防止する。
電源変圧器をY結線とし中性点を接地する。
方式
187kV以上の系統 | 直接接地 | |
154kV系統 | 抵抗接地 | |
補償リアクトル接地 | 地中線の一部 | |
110-66kV系統 | 抵抗接地 | |
消弧リアクトル接地 | 架空線の一部 | |
補償リアクトル接地 | 地中線の一部 | |
33-22kV系統 | 抵抗接地 | |
6.6kV系統 | 非接地 |
電源変圧器の中性点を直接接地する方式。 超高圧で用いられる。
1線地絡時の電位上昇は最小限に抑えられる。
1線地絡時は故障点に大きな地絡電流が流れ、電磁誘導電圧が高くなる。 このため変圧器の一部は非接地とする場合がある。
中性点接地の一つ。 日本では22-154kVで採用される。
地絡電流を抑制し通信線誘導障害を防止する。 1線地絡時の健全相の電圧上昇が大きいため、線路や機器の絶縁レベルの低減はできない。
抵抗値は100-900Ω程度。 1線地絡時の中性点電流は100-500Aになるように整定される。