元素 > 7族元素
25 | Mn | マンガン | Manganese |
43 | Tc | テクネチウム | Technetium |
75 | Re | レニウム | Rhenium |
107 | Bh | ボーリウム | Bohrium |
1947年に命名。人工的につくられた初の元素。安定な核種は存在しない。 モリブデンに重陽子(重水素の原子核)を照射することにより初めてつくられた。
同位体が20種類以上存在するが、最も半減期の長い同位体(テクネチウム98)でも半減期は420万年と短い。 地球誕生時に存在していたテクネチウムは全て壊変したと考えられている。
テクネチウム99mは放射性医薬品として利用される。 γ線を放射するがエネルギーは小さく半減期も約6時間と短い。
1774年にスウェーデンのシャーレが軟マンガン鉱中に マンガンをバリウムとともに発見、ただし単離には至らず。 同年にシャーレの友人ガーンが軟マンガン鉱を木炭と強熱して単離に成功した。
当初はマンガネシウムと呼ばれていたが、 1808年のマグネシウム発見後名称がまぎらわしいとしてクラップロートがマンガンという名を提案、 現在に至る。
大規模な粗鋼生産には必須の元素。 鉄にマンガンを加えると大きな引っ張り強度を持つようになる。
金属マンガンにはα、β、γ、σ4つの同素体がある。 空気中では容易に酸化され、褐色の被膜をつくる。
結晶転移温度(度) | |
α⇔β | 700 |
β⇔γ | 1079 |
γ⇔σ | 1143 |
酸化数は+2,+3,+4,+6,+7。酸性溶液では+2、塩基性溶液では+4の化合物が安定。 鉄にマンガンを加えるときわめて大きな引張強度をもつようになる。
必須元素。体重70kgの成人の身体には約12mg存在する。
1925年にドイツのノダック、タッケ、ベルクらが発見。 天然に存在する元素としては最後に発見された。 1906年に日本の小川正孝博士が発見し43番元素ニッポニウムとして報告した試料は 実際はレニウムだった。
銀白色の金属。融点は元素単体ではタングステンに次いで2番目に高い。 密度も高く4番目(1番はオスミウム)。 酸化状態は-3〜+7、通常は+4〜+7。
地殻中の量は非常に少ない。 輝水鉛鉱に微量に存在し、モリブデン精錬の煙塵から取り出される。
主な生産国はチリ、アメリカ。
用途はガスタービン用合金、触媒等。