映像インターフェイス > HDMI
High-Definition Multimedia Interface. PCやAVの映像音声信号をデジタルテレビ、ディスプレイに送るためのデジタル規格。
1.0はアメリカシリコンイメージ(現Lattice Semiconductor)を中心に 日立マクセル、パナソニック、蘭フィリップス、ソニー、仏トムソン、東芝が共同で策定した。
フルHD(1920×1080)毎秒60フレームの映像を伝送できる。 音声はサンプリング周波数192kHz、量子化24ビットの音声8チャンネルを同時に伝送できる。
伝送方式はTMDSを採用。
本来はAV用で、一部PC入力非対応のディスプレイがある。 HDCPにより伝送データは暗号化される。
HDMIを製品に実装するには高額のライセンス料が必要。 他にも原因はあるが、このため他の製品よりも価格が高い傾向にある。
速度(Gbps) | 名称 | カテゴリー番号 | |
1.2以前 | 4.95 | Standard | 1 |
1.3-1.4 | 10.2 | high Speed | 2 |
2.0 | 18 | Premium High Speed | 2 |
Premium | 2 | ||
HDMI 2.1 | 48 | Ultra High Speed | 3 |
HDMI 2.1a |
ピン数はコネクタにより異なる。
TypeA | 19 | |
TypeB | 29 | |
TypeC | 19 | |
TypeD | 19 | |
TypeE | 19 | HEAC非対応 |
HDMI2.0と2.1は物理形状は同じだが、 ピンアサインやノイズに対する特性が異なる。
1.0
速度4.95gbps。
1.1
DVDオーディオに対応。PCM 8ch(7.1ch)伝送対応。
1.2
SACDに対応。
1.3
帯域幅10.2gbps。WQXGA解像度に対応。
xvYCC色空間に対応。ミニコネクタ追加。
ドルビーTrueHD、DTS HDマスターオーディオ対応。
1.4
HEC追加。HDMI ARCの仕様が規格化。
4K/24p映像、3D HD対応。
1.4b
2.0
伝送速度1レーン6Gbps。3レーン18gbps。
4K/60p映像対応。
2.0a
HDR対応。
2.0b
HDRのサポートを拡張。
2.1
DSC追加。
HDMIの管理は2つの団体がおこなっている。
HDMIを採用する企業はどちらかもしくは両方に加盟する必要がある。
ライセンス管理は 1.x、2.xともにHDMI Licensing Administrator, Inc.がおこなっている。
HDMI製品は量産前にATC(Authorized Test Center)で試作品の試験が義務付けられている。
Audio Return Channel. テレビとホームシアターシステムの接続を HDMIケーブル1本だけでおこなうシステム。 IEC 60958-1で定義されるデジタルオーディオ信号。
通常のHDMIは片方向だが、ARCに対応している場合は双方向となる。
非対応の場合はHDMIケーブルと光デジタル音声ケーブル等の2本を接続する。
Consumer Electronics Control. テレビ、レコーダー等の機器間で制御信号をやりとりし 相互に機器を操作できる機能。
HDMI1.2aで定義された。
共通命令とメーカーが独自に拡張した拡張命令があり、 機器のメーカーが異なると一部機能が利用できないことがある。
Display Stream Compression.
HDMI 2.1から取り入れられた機能。 ヒトの目では認識できないレベルの映像圧縮を行う技術。
Enhanced Audio Return Channel. ARCを拡張したもの。
ドルビーTrue HD、DTS-HD MA、 ドルビーアトモス、DTS:X等に対応している。
High-bandwidth Digital Content Protection system. 映像再生機器からディスプレイ等に送信するデジタル信号を暗号化し コンテンツの不正コピーを防止する著作権保護技術。 インテル社が開発、Digital Content Protection、LLCがライセンスを管理する。
DVI、HDMI、DisplayPortで用いられる。
送信、受信機器双方が対応していないと画像が表示されない。
映像を送る側と受ける側それぞれで固有の暗号鍵を内蔵しており、 これにより正規のHDCP対応機器であることの認証、暗号鍵交換、映像データの暗号化と複合をおこなう。
順序
規格は接続方式ごとに策定されていた。 2.0からは汎用仕様となる。
1.0 | DVI用 |
1.1 | HDMI用 |
1.3 | DisplayPort用 |
2.0 | |
2.2 | 4K映像に対応 |
2017年。 4K/120Hzまたは8K(7680x4320)/30Hzの映像伝送に対応。
伝送速度1レーン12Gbps。4レーン48gbps。 10K対応。
ケーブルはUltra Highspeed認証のものが必要。
2022年。 SBTMへの対応を追加。
HDMI用のケーブル。
バージョン | 速度(Gbps) | 機能 | |
スタンダード | 1.2以前 | 4.95 | |
ハイスピード | 1.3-1.4 | 10.2 | 4K/30Hz |
プレミアムハイスピード | 2.0 | 18 | 4K/60Hz HDR |
ウルトラハイスピード | 2.1 | 48 | 4K/144Hz 8K/60Hz |
ケーブルが長いほど減衰によるエラーが増える。 5mを超えるとノイズが出たり映像がうつりにくくなることがある。
コネクタ
HDMI Ethernet and Audio return Channel. HDMI 1.4で実装。 HECとARCを合わせた呼称。
HDMI Ethernet Channel。 HDMIケーブル上でイーサネットのプロトコルを伝送可能にするもの。 HDMI1.4から追加。
Source Based Tone Mapping.
HDMI 2.1aで導入された機能。 従来ディスプレイ側でのみ実行していたHDRのトーンマッピングの一部をソース機器でも実行できるようにする。
Transition Minimized Differential Signaling. ディスプレイ映像信号のデジタル伝送方式。 シリコンイメージ社が開発。
R,G,B,クロックの4chを使用。